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電気自動車の新しい形:バッテリー交換ステーションに取り組むS・アガシ氏 - (page 2)

文:Michael Kanellos
翻訳校正:吉井美有
2007年11月14日 08時00分
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―車両とバッテリーの価格はどの程度になるのですか。

 それは場所とリース期間によります。車両の取得金額が燃料代にかかるよりも安く、充電費用も燃料代よりも安くなる料金体系を考えています。これは明らかに場所に依存します。イギリスでは1ガロン8ドルですから、契約期間は短くなければなりませんし、サンフランシスコであれば、(市長の)Gavin Newson氏がガソリンの価格を変えない限り、その車の代金に相当する契約の長さは長くなるでしょう。しかしとにかく、われわれはコストを下げようとしているのであり、消費者により健全で安価なチャンスを提供したいと考えています。

―それらのステーションについて、定評のある自動車メーカーや新興の電気自動車メーカーと協力していくのですか。

 どちらとも話をしています。消費者にとっては多様性が重要だと考えていますし、自動車メーカーにはこの市場に早く参加してほしいと思っています。トヨタがプリウスを生産すると決めたときに何が起こったかはご存じでしょう。先発の有利さは長く続きます。われわれは、電気自動車についても最初に動いた会社が長い間その製品で市場から利益を得られると考えていますし、それは消費者にとってもよいことです。それで人が死ぬわけではありませんし。

―どの会社のバッテリーを使うのですか。

 多くの部品メーカーと話をしています。バッテリーは明らかに重要な部品です。われわれは価格を含むあらゆる事柄を供給メーカーに確認できるまで、決定することはありません。ただ、バッテリーは既に市場に存在するものです。今流通しているものも使うことができます。これは科学プロジェクトではありません。何か新しいものを発明しようとしているわけでもありません。われわれは、既に市場にあるものを統合しようとしているだけです。

―大手メーカーがあなたがたのアイデアを奪うのをどうやって防ぐのですか。既に話にあったように、これは科学プロジェクトではありません。プロジェクトの大部分は資本とロジスティクスの問題であって、大企業には大きな資本があります。

 これは、6兆ドルから10兆ドルのチャンスです。これを誰かと分かち合うことになっても、すべての企業が十分な利益を上げることができ、全員が幸せになれます。このプロジェクトの出資者たちは大きな利益を上げられますし、子どもたちには地球を渡すことができます。

―確かにそうでしょうが、大手メーカーが「ありがとう、いい提案だ。しかしわれわれは自分でやるよ」と言うかもしれません。彼らをどうやって締め出しておくのですか。

 こういう取り組みが必要になるであろう国は世界に200あります。締め出しなどする必要はありません。1つの企業がコントロールできる10兆ドル市場などあり得ませんし、標準化が行われれば競争が起き、複数の企業が市場を分け合うことになります。これは誰にとっても望ましいことです。われわれは誰かを締め出すことはしません。われわれはなるべく多くの人を巻き込みたいと考えていますし、もしわれわれが標準を決められれば、これは移行を加速する方向にしか働かないでしょう。

―もうプロトタイプはあるのですか。

 多くの自動車メーカーの代表と話し合っているところです。これを2008年のはじめに最初のテスト市場に何十台かを投入し、2009年には数百から数千台に拡大したいと考えています。テストが終わり、すべてのテストがうまく行き、システムがチェックされて問題がなければ、水門を開けて需要に応えることになるでしょう。

 携帯電話に例えれば、われわれはNokiaではなくAT&Tです。Teslaが新しいiPhoneだとすれば、彼らはやはり、ドライバーが確実に運転を続けられるようにAT&Tを必要とするのです。

―1997年と1998年に、カリフォルニア州で電気自動車充電ステーションに挑戦した人たちがいました。また、ガソリンを節約しようという他の試みもあります。それらの事例から学べることはありますか。

 問題は、消費者と自動車の間にはある関係があるということを忘れてはならないということです。この関係は非常に単純なものです。これは自分の車で、他の人と共有したくはないということです。車の共有モデルを試した人たちは--今試している人もいますが--すべてニッチです。主流の消費者を掴むことはできません。1人で運転しているときも5席分のシートが欲しいものなのです。

 馬力を上げたゴルフカートを提供してもうまくはいきません。スピードと加速が好まれます。われわれは、自慢できる車を運転したいのです。左翼が多い地区でハマーに乗っていたら、そのハマーは長くは持たないでしょうし、近所でも好評を得られないでしょう。結局、われわれはエネルギーの補充に1年に50回程度、5分程度しかかけたくないのです。

 この関係を改善するぶんには問題はありません。同じ5分間で、1年に20回しかエネルギーの補充をしなくてもよい、あるいは回数は50回だが時間は1分でよいというのでも構いません。しかし、毎日停車して1時間か2時間待たなくてはならないというのはだめです。うまくいきません。

―ところで、わたしは急速充電システムを作りたいという企業数社と話したのですが、議論が多いようです。多くの人は安全性と充電の問題を懸念しているようです。

 われわれは、より現実的なソリューションと思えるものに取り組んでいます。3分間でフル充電するよりも、同じ時間でバッテリーを交換する方が簡単だと考えています。

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