Intelは米国時間11月12日に「Penryn」プロセッサの発表を予定している。これにより、2008年に向けてAMDにワンツーパンチの最初の一撃を与えることになるだろう。
AMDが4コアチップ「Barcelona」を発表してからわずか数カ月後に、Intelは「Xeon 5400」プロセッサファミリ(開発コード名「Penryn」)の発表で応戦する。12日には合計15種類のサーバチップと、新しいデスクトッププロセッサ「Core 2 Extreme」が発表される予定である。また2008年第1四半期には、メインストリームのデスクトップとノートPC向けのPenrynチップが登場する予定である。
Penrynは基本的に、2006年にIntelを低迷状態から脱出させた「Core」アーキテクチャを縮小したものである。しかしこれらのチップは、Intelの45nm製造技術を用いた同社初のチップでもあり、1960年代以来のトランジスタの基本的な特性を初めて変更へと導くものである。
Intelは初めて、同社のトランジスタ回路において金属ゲートとゲートの周囲の酸化層に新材料を利用する計画である。トランジスタにおけるこの基本的な部分が、トランジスタがオフであるかオンであるか、つまり「0」か「1」かを決定するための演算の基盤となっている。
IntelのMobility Groupのシニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーであるDadi Perlmutter氏は、「サイズの縮小と、消費電力と性能の改善が必要であり、これまでの技術でそれを達成するのは非常に困難となってきた」と述べた。
Intelなどのチップメーカーは、ゲートをこれ以上小型化することができないという問題に直面していた。ゲート誘電体、つまり、ゲートとトランジスタの他の部分との間に位置する絶縁膜は、今やわずか数原子という厚さに達している。チップ製造業界では、これまで多くの素晴らしい技術が開発されてきたが、エネルギーの問題を少しも生じさせることなく原子を分割する方法はまだ開発されていない。
新材料により、Intelはこれまでと同じスイッチング属性を持つより厚いゲートを製造することができるようになる。これにより、リーク電流を抑え、また業界におけるあと数世代の微細化が実現可能になる。IBMとAMDは、同様の技術に基づくチップを2008年にリリースする予定である。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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