「iPhone」用のサードパーティー製アプリケーションは2008年初頭までリリースされないだろう。しかし、それまで待てないのであれば、今週リリースされる新しいjailbreakingアプリケーションがある。
The Unofficial Apple Weblog(TUAW)は、Appleの「OS X 1.1.1アップデート」を回避してiPhoneと「iPod touch」にサードパーティー製アプリケーションをインストールできるようにする「AppSnapp Installer」というツールのリリースを報じた。TUAWは、これまでにもiPhoneのjailbreakingをめぐる多くの情報の発信源となっている。このインストーラはこれまで1.1.1アップデート用にリリースされた中で最もシンプルなjailbreakingプログラムの1つに思われる。そのほかのアプリケーションは多くの複雑な作業が必要だったり、解除のために追加のスクリプトが必要だったりする。
iPhoneのハッキングに関する話題は、Appleの最高経営責任者(CEO)であるSteve Jobs氏が9月に、iPhone用のソフトウェア開発キット(SDK)を2008年2月にリリースすると発表してから、やや勢いを失っている。これまではiPhone用のサードパーティー製アプリケーションをめぐるAppleの計画がはっきりしなかったことから、iPhoneを解放するとともにAT&Tのネットワークからロック解除するための数多くのプロジェクトに拍車をかける結果となっていた。
AppSnappの関係者は、彼らのソフトウェアを使用すると別の通信事業者のSIMカードを装着したiPhoneをアクティベートできると主張している。先週、Appleは25万台のiPhoneがAT&Tのネットワークからのロック解除を目的として購入されたと推定した。同社は9月初旬に1.1.1アップデートでこれに対抗し、ロック解除を非常に困難にするとともに、ソフトウェアアップデートを実行した場合にロック解除したiPhoneを使用不可能にすることによって、将来的なロック解除の試みを抑えようとした。
10月末現在から予定されているSDKのリリースまで4カ月あるが、Appleが少なくとももう1回iPhone用のソフトウェアアップデートをリリースする可能性が非常に高い。このアップデートではこうしたiPhoneに手を加える試みを一掃し、場合によっては再びiPhoneを使用不可能にするかも知れない。AppSnappをインストールしようというユーザーは、同ソフトウェアをインストールしたiPhoneに問題が発生したからといって、iPhoneをApple Storeに持ち込んでもサービスを受けられない可能性があることについて理解しておくべきだ。iPhoneをいったん工場出荷時の状態にリストアし、AppSnappを削除してからサービスを受け、その後に再びAppSnappをインストールする方法もあるかも知れない。しかし、あくまで自己責任で実行するべきである。
編集部注:本記事では当初「jailbreak」を「ロック解除」と翻訳しておりましたが、のちに「jailbreaking」に変更しました。これはAT&T以外の携帯キャリアでiPhoneを使用可能にする行為や、iPod touch発売当初にWindows上でiTunesがiPod touchを認識できなかった問題と、このたびの問題を明確に区別するためです。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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