クルマとITの密接な関係と未来--東京モーターショー 2007 開幕

永島和夫 坂本純子(編集部)2007年10月25日 00時35分

 国内外の自動車メーカーが出展する国内最大級のイベント「東京モーターショー 2007」が10月24日、プレス公開された。一般公開は10月27日〜11月11日までの17日間で、幕張メッセで行われる。

“日産CEOカルロス・ゴーン氏は、NISSAN GT-Rを「誰でも、どこでも、どんな時でも」世界最高峰のパフォーマンスを安心してたのしめる、をキーワードに開発したものと話す 日産CEOカルロス・ゴーン氏は、NISSAN GT-Rを「誰でも、どこでも、どんな時でも」世界最高峰のパフォーマンスを安心してたのしめる、をキーワードに開発したものと話す

 ようやく正式デビューとなった注目のスポーツカーNISSAN GT-Rなど、今後発売される新製品とともに注目されるのが各社のコンセプトカーだ。現在のクルマはいわばエレクトロニクスの塊のようなもの。カーナビやカーマルチメディアだけでない、エレクトロニクスの面からレポートする。

“アウディ モバイルデバイス。PDAで音楽を再生していても、継続してクルマのスピーカーから音楽を再生できる アウディ モバイルデバイス。PDAで音楽を再生していても、継続してクルマのスピーカーから音楽を再生できる

 まずは、ドイツのアウディが出品したコンセプトカー「アウディ メトロプロジェクト クワトロ」。クルマのキーがスマートフォンになる「アウディ モバイルデバイス」を搭載している。プレスカンファレンスでは、PDAで音楽を再生、そのままクルマに乗り込み、継続してクルマのスピーカーから音楽を再生するというデモを行なった。

“アウディ メトロプロジェクト クワトロの車内 アウディ メトロプロジェクト クワトロの車内

 クルマに乗り込むときは、本体をコンソールに差し込むことで、アクセス認証としてエンジンのスタートなどを行なういわゆる高機能キー。現在でも、キーを車内に置くことでエンジンがかかったり、ドアロックが開錠できるシステムがあるが、そのキーをさらに高機能にしたものだと言えるだろう。

 アウディでは、あくまでコンセプトモデルとしており、モバイルデバイスに内蔵する機能の中で、実現が見込まれるものを詰め込んだものとなる。実現するための具体的検討はまだ次の段階だ。

 このシステムでは、モバイルデバイスと自動車を無線LANで接続、デバイスで利用可能なものとしては、携帯電話、ナビゲーション、オーディオ&ビデオプレーヤーなどが考えられるという。また、車両にも通信システムを搭載することで、事前にクルマの暖房を入れておくことも可能。さらに車両の盗難があった場合は、モバイルデバイスとクルマ間の距離が離れることを感知して、自動通報するなどの機能も考えられるとしている。

 これらの操作は、すで現在のアウディに車載されるカーナビやオーディオなどのMMIシステムと同じナビゲーションメニューを採用するなど、操作性も検討していくという。

 また、「アウディ メトロプロジェクト クワトロ」はモバイルデバイスを搭載するだけではない。エンジンのほか、モーターを搭載するハイブリッド構造となっており、前輪はエンジンで駆動するが、後輪はモーターという構造となる。そのため、4輪駆動を実現するための前後バランスをより細かく調整し、設定できる。特に静寂が必要な場面では、後輪だけで走行させることもできるというものだ。

 このほか、カーナビをはじめとした情報システム以外にも、ITを活用したクルマが多く出展されている。

“日産の「PIVO2(ピボ2)」 日産の「PIVO2(ピボ2)」

 たとえば、日産の「PIVO2(ピボ2)」。ダッシュボードに搭載されたロボット(ロボティック・エージェント)が印象的なコンセプトカーだ。モーターで動き、運転席の向きが変えられるため、前後左右自由に動くことができる。

 クルマの動作を電子制御するだけでなく、ロボットがカメラでドライバーの顔の様子を分析。その結果をもとに、状況にあわせて元気づけるための言葉を自動的に発したり、車内をなごませる語りかけをしたりする。日産が「パートナーのような存在」と表現する、知的生命体デザインをコンセプトにしたコンセプトカーなのである。

“トヨタの「i-REAL(アイ-リアル)」 トヨタの「i-REAL(アイ-リアル)」

 また、トヨタのプレスブリーフィングに社長の渡辺捷昭氏が乗りながら登場した「i-REAL(アイ-リアル)」も注目だ。一人乗りのクルマで、車道を走るためだけのものではない。ホイールベースを短くし、歩行者と視線の高さをあわせて人混みの中にとけ込める「歩行モード」を持つ。歩行モードでは、歩行者の障害とならない速度で走るだけでなく、センサーを駆使し、接触などの場合にはすぐに停止するなど、安全に走行するために情報を積極的に活用する試みも見られる。

 このほかにも、さまざまなクルマやオーディオ機器などが展示されている。会場の様子は、順次お伝えしていく。

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