[レビュー]ついに出た! フルHD--三洋電機「Xacti DMX-HD1000」 

三洋電機
内容:独特のグリップスタイルにより根強い人気のある三洋電機「Xacti」がフルHDムービーに対応した。「Xacti DMX-HD1000」である。かつて「Xacti」シリーズは動画デジカメとしてムービーも撮る事のできるデジタルカメラという位置づけであったのだが、その進化はついに1920x1080という高精細ムービ−を手にするまでとなった。

より洗練されたXactiスタイル

 「Xacti」といえばグリップスタイルと挙げられる程、その大きな特徴は独特な撮影スタイルにある。

 液晶モニタを開きピストルのように構えるそのスタイルは、時にシューティングと形容される撮影そのものに直結するスタイルといえる。この「DMX-HD1000」においてもそのスタイルは継承されている。

  • 「新エルゴノミクスデザイン」によって更に最適化されたグリップスタイル。レンズとグリップの角度は105度。一見すると大きくも見えるが、フルハイビジョンビデオカメラながらコンパクトボディだ

 その上でさらに研究を重ねた結果、グリップとレンズの付く角度などを最適化させた「新エルゴノミクスデザイン」と呼ばれるデザインを採用することで撮影時の腕への負担を最小限に抑えることが可能となったという。その効果は実際にDMX-HD1000を手に構えることでよくわかる。

 同じくハイビジョン機である「Xacti DMX-HD2」と比べるとひと周りも大きくなった感のあるDMX-HD1000だがフォールディングは自然で安定感がある。重量もDMX-HD2と比べると約76gほど重くなっているのだが、全体のバランスが良いのか、さほど気にはならない。

 ただし純粋に重さ・サイズをDMX-HD2と比べてしまうとやはり大きく重く感じる。特にレンズ鏡筒部分の太さには驚くのだが、これは開放F値1.8(ワイド端)の大口径レンズを搭載したことによるものだろう。おかげで今までのXactiのように気軽にポケットに、という訳にはいかなくなってしまった。

  • Xacti独特のグリップ撮影スタイル。一度慣れてしまうと横型のカメラには戻り難い。DMX-HD2と較べてしまうと、やはり女性の手にはすこし大きく思える

  • 大きな鏡筒には開放F値1.8の大口径ズームレンズが収められている。(光学10倍デジタル10倍)レンズ上部分にはGN6.2のフラッシュが搭載。ポップアップは手動

  • 鏡筒上部のカバーをめくると別売りライトなどを取り付けるシューが現れる。カメラとのシンクロ接点はない

 DMX-HD1000の液晶モニタはDMX-HD2の2.2型の約15万画素TFTから2.7型の約23万画素TFTへと変更された。画像の再現性も良く、大きくなった分、メニュー画面が特に見やすくなった。

 カメラ設定はすべてこのモニタに呼び出したメニューから行うので、文字サイズは少しでも大きく見やすくなってくれた方が良い。カメラとしての使いやすさは、このようなところで大きく左右されるのだ。

  • 「SIMPLE」モードに切り替わるとメニューも基本的でわかりやすくなる。画質選択画面

  • 撮影方法選択画面。専門用語を少なくし話し言葉になるため、初心者でも理解しやすい

  • フラッシュ選択画面。これらの操作で基本的な設定はOK。悩まず撮影を始められる

  • 2.7型の約23万画素の液晶モニタは大きく見やすい。液晶画面左側にあるスイッチを「SIMPLE」に切り替えると、カメラが「SIMPLE」撮影モードに切り替わる

  • 基本操作は全て親指で行う。中心のボタンがスタート&ストップ、静止画のレリーズボタン。ズーミングのスライドスイッチは周縁部左側に配置された。上部の「FULL AUTO」ボタンを押すと工場出荷時の設定になりフルオートモードで撮影が可能となる

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