Michael Dell氏によると、LinuxがMicrosoftのソフトウェア特許を侵害しているというMicrosoftによるクレームにもかかわらず、Linuxベースのハードウェアの売り上げに影響はないという。
Dellの最高経営責任者である同氏は米国時間10月11日、カンファレンスにおいてCNET News.comの姉妹サイトであるZDNet UKに対し、Microsoftによるクレームに関係なく、同社のLinuxは、サーバ分野において「Windows」サーバ製品より速いペースで伸びていると述べた。
Dell氏は、オーランドで開催されたGartner Symposium/ITxpoでのインタビューの中で、「サーバ分野ではLinuxは、Windowsよりもやや速いペースで、好調に伸び続けている」と述べた。「重要なアプリケーションにおいてLinuxへの移行が見られ、Linuxへの移行のペースは減速していない」(Dell氏)
しかし、特許侵害だとするMicrosoftの主張により、法的な問題へと発展するのではないかと懸念する顧客については、Dell氏は、「顧客が特許に関して不安を感じているならば、そのような傾向が現れたはずだ」と付け加えた。
Microsoftは2007年5月、フリーでオープンソースのソフトウェアであるLinuxが230以上もの同社の特許を侵害していると主張したが、その声明の後に、さらなる詳細な情報を示すことはしなかった。
Dellの最高マーケティング責任者であるMark Jarvis氏は、2社はこれまで密接な関係にあったが、MicrosoftはDellに対し特許侵害の問題に関してそれ以上の情報を提供することはなかったと主張した。Dellは、同社のサーバで、また、より最近ではデスクトップやノートPCでもLinuxをサポートしているにもかかわらずである。
Jarvis 氏は、「LinuxノートPCを発表したとき、Microsoftからの連絡はなかった。世間でどのような不満がささやかれているのかは知らないが、ここテキサス州オースティン(Dell拠点の近く)では何も聞いていない」と述べた。
Dellは5月24日に、同社初のLinuxベースのPCを北米で発売した。標準モデルである「Inspiron E1505n」、より強力な「Dimension E520n」、および最高機種の「XPS 410n」である。
Jarvis氏は、Dellは同社のLinux PCが大量に売れるとはもともと期待していなかったと付け加えて、Linuxが増加しているのはサーバ分野においてのことであると繰り返した。
Jarvis氏は、「Linux PCが大量に売れるだろうか? そんなはずはない。しかしサーバ分野ではわれわれは引き続き成長している」と述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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