Sprint Nextelは米国時間10月8日、Gary Forsee氏が同社会長および最高経営責任者(CEO)職を即時辞任することを発表した。
Forsee氏の辞任は、同社の業績低迷を不満とする投資家が取締役会にトップの交代を求めていたことに対する措置である。
同社によると、新CEOの決定まで、最高財務責任者(CFO)であるPaul Saleh氏がCEO職の代理を務める。また役員のJames Hance Jr.氏が、非常勤会長に就任する見込みである。
役員のIrvine Hockaday氏によると、同社は現在、候補者を社外から探している最中だという。
Hockaday氏は声明で、「候補者はすぐに見つかるだろう。当社の持つ力を最大限に引き出せる適切な人材の選定に力を注いでいる。当社には、ワイヤレスモビリティサービスを主導できるだけの資産と帯域、顧客基盤、技術がある」と述べる。
同社はまた発表の中で、第3四半期の契約数減少が拡大することを明らかにし、11月1日に発表予定である第3四半期の業績報告ではポストペイド方式の契約者数が約33万7000人減となるだろうとした。ポストペイド方式は年間契約月払いの契約方式。また、2007年の財務見通しを下方修正した。
Forsee氏の交代要求は、同社の業績低迷に投資家が不満を募らせるにつれ、数カ月前から高まっていた。Sprintは、Nextelを2005年に買収して米国第3位の携帯電話会社になったものの、それ以来、同社の株式は約27%下落している。
また、同社の発行済み株式の2%を保有しているアクティビスト投資家のRalph Whitworth氏は、先だって、Wall Street Journalに対し、Forsee氏に対する信頼は失われた、役員会は何らかの措置をとるべきだと述べていた。
同氏が特に問題としているのは、同社がWiMAXと呼ばれる技術を使った次世代ワイヤレスネットワークの構築に積極的な点だ。同社は2010年までに50億ドルを投下すると発表している。Whitworth氏は、同社が中核事業である携帯電話事業に十分注力していない点を懸念している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」