現在、BitTorrentは「BitTorrent DNA」というPtoP技術を利用したコンテンツ配信事業を展開している。これまでコンテンツ配信の主流は、HTTPやFTPによるクライアント―サーバ型からAkamaiを筆頭とするコンテンツデリバリーネットワーク(CDN)へと移行してきた。BitTorrent DNAは、CDNを置き換えるものではなく、PtoPとCDNのハイブリッド型技術だという。
既存のCDNはリクエストが急増した場合にサーバ側の処理能力を上回ってしまうが、PtoPを組み合わせることでサーバ側の負荷を分散し、安定したコンテンツ配信を可能にする。コンテンツ配信事業者は、既存のネットワーク構成を変更したり、新たな機材を導入する必要はなく、ウェブページにわずかなスクリプトを追加するだけでBitTorrent DNAを利用できるようになるとのこと。また、BitTorrent DNAでは、配信者側がダウンロード状況を見ながら、コンテンツごとに細かくパフォーマンスを制御できるという。
「BitTorrent DNAを利用することにより、コンテンツの配信コストが従来の半分以下になります。コンテンツのオンデマンド配信で利益を上げられるようになるのです」
さらに、Navin氏は100%子会社「BitTorrent Japan」の設立も発表した。BitTorrent Japanは、日本におけるBitTorrent DNAと、BitTorrent SDK(ルータ等へBitTorrentクライアントを搭載する際のOEM販売)の展開を目指しており、事業パートナーは数カ月以内に発表される予定だという。
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