いまだにウェブオペレーティングシステム(OS)のコンセプトがいまひとつ理解できない。第1に、なぜブラウザがOS内で作動しているのに、ブラウザ内でOSをまた作動させる必要があるのか?しかし米国時間9月10日に登場したウェブOSおよびアプリケーションパッケージの「AjaxWindows」は、ウェブOSを見事に正当化するものだ。まだ世界的に採用される準備が整っていないが、その背後にある発想と機能の一部は、もうひとつの科学プロジェクトだとして見過ごすには面白すぎた。
AjaxWindowsを作成する会社であるAjax13は、当初はウェブベースのアプリケーションを作成するために設立された。同社はワードプロセッサ、スケッチプログラム、そしてプレゼンテーションのアプリケーションを作成している。創業者のMichael Robertson氏は、生産性アプリケーション(Google、ThinkFree、Zoho、その他も参照されたい)をまた作成することが「最も成功しそうな」戦略であるとは考えず、これらのアプリケーションを野心的なウェブベースのOSに取り込んだ。これはMicrosoftでは機能したようだ。
AjaxWindows環境は(遅めかもしれないが)実に説得力のある実際のデスクトップOSのシミュレーションである。これは異なるウィンドウで複数のアプリケーションを開くことを可能とさせる(あるいはシミュレートさせる、どちらかわからない)ものだ。AjaxWindowsをフルスクリーンに拡大すると、基調にあるウェブブラウザの痕跡がかくれ、実際のOSのように見える。しかし本製品はWindowsやMacのように見えるとか、感じられるというだけのものではない。AjaxWindowsの巧みな技は、そのストレージ能力、ローカルPCとのシンクロ、そして他アプリケーションやウィジェットに対応しているところにある。
AjaxWindowsはファイルをGoogleの「Gmail」に保存する。Gmailの無料ストレージ(2.5Gバイト以上)を考慮すると、たとえGoogleがこのアプリケーションについて相談を受けていなかったにせよ、気が利いている。AjaxWindowsとそのネイティブアプリケーションは、音楽ファイル以外はすべてGmailに保存される(音楽は「MP3Tunes」に保存される)。本OSにビルトインされたシンクロナイザー機能を使えば、ローカルPCのデータファイルをオンラインワークスペースにシンクすることも簡単であり、単独のアプリケーションをダウンロードする必要なく、きちんと作動する。ワークスペースはまた、ブラウザのブックマークとシンクさせることや、デスクトップ背景またはWindows起動時の音声とさえシンクさせるともできる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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