「Office 2.0」カンファレンスは、ほぼ完全にペーパーレスで準備された(資金提供のための小切手以外は)。ショー準備のために必要な契約ですら、「EchoSign」を使って電子的に署名された。法的拘束力のある署名を作成するサービスを提供する企業は、「DocuSign(レビュー)」など他にも出回っているが、EchoSignはシンプルさという点で優位に立っている。
文書に電子的な「署名」が必要な場合、EchoSignでは文書をPDFに変換し、それを指定した受信者に送信し、ウェブフォーム経由、ペン、またはファクス経由のいずれかで署名するオプションを提供する。電子署名の場合は、受信者が文書を開き、それにコンピュータ上でキーを打って「署名」したときに、この取引が実際に法的に有効な署名であるということが同サービスにより確認される。保守的な向きはなお、ファクスのオプションを使いたいと思うかもしれない。その場合EchoSignでは、受信者にPDFファイルが送信され、受信者はそれをプリントアウトして署名し、特別なカバーシートに記載されている数字に宛ててファクスを送信すればよい。するとこのファクスは送信者のEchoSignアカウントに自動的に転送される。いずれの方法を採用しても、EchoSignはすべての契約の経過をたどり、どの契約がまだ署名されていないかを教えてくれる。
この製品では文書に署名した人物が、意図した人物本人であるかどうかは確認しない。これは電子的な記録管理とワークフローのサービスであり、公証サービスではない。しかし電子署名の法的効果は意外と強いものであり、紙の上の取引よりも管理が簡単だ。
もし臨時的な契約をときどき管理しているだけなら、ひと月あたり12.95ドルかかる同製品の必要はないだろう。しかし契約の管理や追跡にかなりの作業時間を費やしているというなら、EchoSignは多少の時間節減に役立つだろう。「SalesForce.com」と統合するバージョンも出ており、これは営業に携わる人々には最適なものである。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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