Appleはホッと一息つけるだろう。ソニーが2008年3月以降に同社の「Connect」ミュージックストアを閉鎖する計画であるとのニュースが米国時間8月30日に浮上したためだ。
もちろん、ソニーが判断を誤ったこのダウンロードサービスがAppleの「iTunes」にとって脅威となったことは一度もなかった。デジタル音楽市場参入という同社の試みは、当初からソフトウェアの問題を抱え、消費者の興味を失わせてしまった。
ソニーは、Connect閉鎖の理由として、同社デジタル音楽環境を拡大し、「Windows Media」をサポートすることをあげている。しかし、Connectが当初から消える運命にあった理由は明確だ。
このプロジェクトは、Connect開発チームが政治的駆け引きに走り、内部抗争を繰り広げるなど、自ら足を引っ張った。
また、ソニーがConnectを立ち上げたとき、同ソフトウェアにはあまりにバグが多く、同社はいら立つ顧客に対し、Connectの前にあった「SonicStage」を代わりに利用するよう呼びかける措置まで講じた。ソニーの米国法人に至っては、Connectのリリースを拒否する姿勢まで見せた。
かつて「Walkman」でモバイル音楽分野を席巻したソニーは、ソフトウェアの問題修正に失敗し、Connectの開発を2006年4月に断念した。基本的には、それがConnectの終焉だった。
ソニーはConnectの顧客に対し、既存の楽曲ライブラリをディスクに保管するよう伝えた。閉鎖に関するそのほかの質問はConnectのサイトに掲載されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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