「04年にModel01をリリースして以来、ユーザーから多くのフィードバックがあった。Model02にはそのフィードバックが多く反映されている」(ローシン氏)と、今年の3月にリリースされたModel02はModel01のユーザーから寄せられた反響などを元にいくつかの点で改良が加えられていると話す。
たとえば、CPUはTransmetaのCrusoeからVIA TechnologiesのC7M-ULVへと変更されている。TransmetaのCPUという選択肢が事実上なくなった今となっては、こうしたUMPC(Ultra-Mobile PC)のベンダが選択できる選択肢はVIAのC7か、インテルのCPUということになる。“寄らば大樹”という方針で行くならインテルを選択するところなのだろうが、そこでVIAのC7Mを選択するというあたりがふるっている。だが、そこにはきちんとした技術的な理由があるのだ。
ローシン氏は、「C7M-ULVを選択したのは、ただ消費電力が低いという理由だけではない。チップセットのVX700はノースブリッジとサウスブリッジを統合して1チップとしており、トータルで実装面積を小さくできる。このためModel02のマザーボードは従来製品に比べて小さくすることができている」と主張する。実装面積というこうしたUMPCにとって重要なメリットがあるのだ。実際、OQOのウェブサイトにはModel02のマザーボードの写真などが掲載されており、非常に小さく収まっていることがわかる。熱設計を見直すことで、ヒートスポットと呼ばれる局部だけ熱くなる場所は減少しており、より快適に利用できるように配慮している。
また、Model02ではユーザーインターフェースにもこだわっている。Model01でもそうだったのだが、Model02ではデジタイザタイプの液晶ディスプレイを採用し、専用ペンによりペンオペレーションとなる。しかしなぜ、指でも操作できるようにタッチパネルにしなかったのだろうか。
「Windowsのアイコンや文字は4インチクラスの液晶では決して大きくない。これでは指で操作するのは難しいと考えてデジタイザ方式にした」(ローシン氏)と、使い勝手を優先した結果であると語った。
ただし、改良は加えられており、液晶の右下にスクロール用のセンサーエリアが用意されている。ここをなぞることでブラウザのスクロールなどを快適に行えるように工夫されている。さらにModel02では、デスクトップとして使う時に便利なようなドッキングステーションなどがオプションとして用意されるなど、やはりユーザーの使い勝手がよいような工夫がされているのだ。
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