シニア層のインターネットでの金融商品購入に関する調査--約7割が1日1回ネットで金融商品情報をチェック

Webマーケティングガイド2007年08月21日 13時00分

 Webマーケティングガイドでは、シニア層のインターネットでの金融商品購入に関する調査を企画し、株式会社エルゴ・ブレインズが運営するターゲットリサーチのリサーチパネルに対してインターネット調査を行った。

 今回の調査から、インターネットで金融商品に関する情報を1日数回チェックするシニア層は35.0%、1日1回程度チェックするシニア層は34.7%と、合わせて69.7%のユーザーが1日に最低1回はインターネットで情報収集していることが分かった。

 調査対象者は、50代60代男女のインターネットユーザー300人。 更に、事前調査では、インターネット上で金融商品を購入した経験のあるユーザーを抽出した。

 Q1であなたはインターネットで金融商品に関する情報のチェックをどれ位の頻度で行っているのか尋ねたところ、「1日に数回」が35.0%と最も多く、次いで「1日に1回」が34.7%、「1週間に1回程度」11.7%と続いた。

シニアに関する調査1

 今回の調査が過去にインターネット上で金融商品を購入した経験のあるユーザーが調査対象者であることを考慮しても、1日に1回はインターネットで金融商品に関する情報をチェックする割合は高いと言えるのではないだろうか。

 また、以前調査した『個人投資に関する調査(下)』によれば、20代〜50代の投資経験者の61.0%が、「1日に1回以上」投資に関する情報のチェックをしていることが分かっている。 今回の調査対象者が50代・60代のみであることを踏まえても、年代に関係なくインターネットで金融取引をするユーザーは、日々刻々と変化する金融・経済情報について、高頻度で情報収集する傾向にあることが伺える。

 Q2では、あなたは現在どの位の資産を持っているか尋ねたところ、「1000万円以上3,000万円未満」が22.7%と最も多く、次いで「500万円以上1000万円未満」が17.0%となった。

シニアに関する調査2

 調査結果から、1000万円以上資産を持っていると回答したユーザーは全体の44.1%に及び、金融商品を購入するユーザーはある程度生活に余裕のある富裕層であると言えるだろう。

 一方、「100万円未満」と「100万円以上300万円未満」を合わせると25.3%と約4人に1人いることから、近年の簡易で安価なインターネット金融取引も増えてきていると言えるのではないだろうかと考えられる。

 Q3では、あなたが金融商品を購入する主な目的は何かを尋ねたところ、「余剰資金を有効活用したいから」が47.3%と最も多く、次いで「将来の生活費・娯楽費などを補うため」が46.3%、「投資自体に興味があるから」が37.7%と続いた。

シニアに関する調査3

 「将来の生活費・娯楽費などを補うため」や「お給料以外の収入が欲しいから」は現在の生活や今後の生活よりも1ランクアップしたいと願望を抱くユーザー心理が垣間見られる。

 また、「流行っているから」がわずか1.3%に止まっていることから、シニア層は金融取引に目標や計画性を持って取り組んでいることが伺える。

 Q4では、インターネットで金融商品を購入する際の満足な点を自由回答形式で尋ねたところ、「料金が安い」が32人で最も多く、次いで「時間がかからないから」「リアルタイムでできる」が各30人と続いた。

シニアに関する調査4 一部抜粋

 その他の回答結果と合わせても、ユーザーはインターネット金融取引に対して、「自由、低価格、気軽」といったポジティブな印象を強く持っているということが言えるだろう。 既存の来店型金融取引が対面式で銀行員からの説明を受けたり、銀行員を介さなければいけなかった点に多くのユーザーがストレスを抱えていたのではないだろうか。

 店舗へ行かずに済むインターネット金融取引は、今後高齢化社会になってシニア層が更に増えた場合、ニーズは更に高まると考えられる。 しかし、その反面、利用者が増えればその分、セキュリティ面の問題が増加したり、取り引きミスにもつながる恐れがあるだろう。

 それらの点を踏まえて、今後どの年代もインターネット金融取引が円滑に進められるよう、企業側も多くの課題をクリアする必要があるのではないだろうか。

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