Webマーケティングガイドでは、シニア層のインターネットでの金融商品購入に関する調査を企画し、株式会社エルゴ・ブレインズが運営するターゲットリサーチのリサーチパネルに対してインターネット調査を行った。
今回の調査から、シニア層のインターネットユーザーの半数以上がインターネットのみで金融商品を購入するという回答結果が得られた。
調査対象者は、50代60代男女のインターネットユーザー300人。 更に、事前調査では、過去にインターネット上で金融商品を購入した経験のあるユーザーを抽出した。
Q1であなたが金融商品を購入する際、インターネット以外でも購入しているか尋ねたところ、「インターネットのみを利用する」が55.0%と最も多く、次いで「インターネットと店舗を利用する」が24.7%と続いた。
今回の調査対象者がインターネットで金融商品を購入したことがあるユーザーだということを考慮しても、インターネットのみを利用して金融商品を購入するユーザーは半数以上おり、非常に高い割合を占めていると言えるだろう。
一方でインターネット+店舗または電話を兼用しているユーザーも45.0%おり、インターネットのみを使っての金融商品の購入には不安を感じるユーザーが少なからずいると考えられる。
企業がウェブサイトでの販売に注力するのであれば、店舗でのコミュニケーションを思わせるようなPIP技術や電話のような同時性のあるサービスがサイトに求められるだろう。
Q2では、いくらまでなら金融商品を購入したいか、インターネットと店舗のそれぞれについて尋ねたところ、インターネットでは「100万円以上500万円未満」が29%と最も多く、次いで「50万円以上100万円未満」が24%になった。
店舗でも「100万円以上500万円未満」が18%、「50万円以上100万円未満」12%とインターネットに比べ、数値は少ないものの同様の傾向にあることが伺える。
しかし、店舗で「金融商品の購入を利用しない」と回答したユーザーは44%おり、インターネットアクティブシニア層は金融商品の購入経路を店舗からインターネットへと変化させていることが伺える。
店舗では丁寧なサービスを受けることができるものの、体が不自由で行く手間がかかるなどといったマイナス面を考慮すると、手数料が安く自宅で金融の売買が気軽にできるインターネットの方がシニア層の利用を後押ししやすいと考えられる。
Q3では、現在どんな金融商品を購入していて、今後どんな金融商品を購入したいか尋ねたところ、現在では「株式投資」が85%と10人に8,9人が購入しており、次いで「投資信託」が43%と続いた。
また、今後に関しても「株式投資」が57%で最も多く、次いで「投資信託」が38%と続いたが、現在と比較して今後には継続して購入するユーザーや追加で購入するユーザーもいることから、現在より今後が低い結果になっている点は否めないだろう。
一方、「外貨預金」や「外為・外国為替証拠品取引」は今後購入したいと望んでいるユーザーが少なからずおり、需要は拡大していくと考えられる。
Webマーケティングガイドで以前調査した「個人投資に関する調査(上)」と比較しても、それ程年代によって購入商品の種類に大きな差は見られず、株式投資や投資信託を購入するユーザーはどの年代も多いことが伺える。
インターネットの急速な普及により、オンライントレードがメジャーになり、手数料も手頃になるなど、個人で株式投資をするインフラが整ったという背景がシニア層の利用を後押ししている一因になっていると言えるだろう。
次回は、インターネット金融商品の情報収集頻度や具体的な所有する資産の額や、何故インターネットで金融商品を購入しようとするのかを尋ねてみたい。
本調査は、業界の全般的な調査となっております。 あくまでも指標となるものですので、参考データとしてご活用下さい。 業種や取り扱っている商品、またユーザーの属性によっても調査結果は大きく異なると考えられます。 より詳細な業界動向や、ターゲット層に合わせたリサーチにご興味をお持ちの方は、 リサーチアウトソーシングサービスをご活用ください。
サンプル数 :300
調査期間 :2007年07月13日(金)〜2007年07月17日(火)
調査方法 :インターネットリサーチ
調査機関 :ターゲットリサーチ
対象者 :50代・60代の男女
本調査結果の単純集計を無料でご提供させていただきます。 アンケート回収データ・クロス集計サービス・レポートは有料にてご購入いただけます。 調査や有料サービスをご検討の方はお気軽にお問合わせください。
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