Webマーケティングガイドでは、シニア層のインターネットでの金融商品購入に関する調査を企画し、株式会社エルゴ・ブレインズが運営するターゲットリサーチのリサーチパネルに対してインターネット調査を行った。
調査の結果、81.3%の50代60代のユーザーがネットで金融商品の購入を始めてから、少なくとも1年は経過しているということが分かった。
調査対象者は、50代60代男女のインターネットユーザー300人。 更に、事前調査では、過去にインターネット上で金融商品を購入した経験のあるユーザーを抽出した。
Q1では、インターネットで金融商品の購入を始めてから、どの位経つのかを尋ねたところ、「3年以上」が41.3%と最も多く、次いで「1年以上2年未満」が20.7%、「2年以上3年未満」が19.3%と続いた。
ネット銀行は、2000年10月12日に「ジャパンネット銀行」が営業を開始したが、その他にもジャパンネット銀行やソニー銀行、イーバンク銀行が現在開業している。 ネット銀行のサイトが立ち上がって約5,6年が経過したが、金融商品を購入し始めてから1年以上経つユーザーは81.3%おり、シニア層の中でもすぐにサービスを利用し始めているアクティブユーザーがいると考えられる。 [参照:新たな形態の銀行(Wikipedia)]
現在、シニア層のインターネット利用者を年代別構成比で見ると、50代は15.6%、60代は8.5%と他の世代よりもやや低いことから、シニア層の中でも今回の調査対象者は非常に時代の動きに敏感で、サービスを上手く活用できるユーザーと言えるかもしれない。 (参照:インターネット白書2007)
Q2では、インターネットで金融商品の購入を始める際に、最も影響を受けたきっかけは何かと尋ねたところ、「自分で必要性を感じたため」が42.7%と最も多く、次いで「友人・知人・家族に勧められた」が11.0%と続いた。
全体的にみて、「インターネットの記事」や「雑誌の記事」、「テレビ番組やニュース」といったメディアの影響を受けているというよりも、「友人・知人・家族に勧められた」や「家族が利用していた」といった周囲の人々からの影響が非常に強いことが言えるだろう。
シニア層がインターネットで何らかの商品購入をする場合、シニア層に影響を与える周囲の人々がどういった人物像なのかを考慮した間接的な効果を狙う必要があるのかもしれない。
Q3では、金融商品に関する情報を収集する際にインターネット上で参考にする情報を複数回答形式で尋ねた。
すると、「証券・金融会社のサイト」が77.0%で最も多く、次いで「ニュースサイト」が56.7%、「投資や金融に関するブログ」が31.7%と続く結果になった。
近年、mixiを代表するSNSなどのコミュニティサイトが50代・60代のインターネットユーザーにも利用されるようになってきているが、シニア層が金融商品を購入する判断基準として、専門家や信頼のおけるニュースサイトからの情報を重視していることが顕著だと言えるのではないか。 [参照:ソーシャルネットワーキングサービス利用実態調査(gooResearch)]
また、Q2の結果と合わせて考えると、シニア層は購入のきっかけとして、周囲の身近な人々から情報を得て行動に移しているが、一旦、インターネットサービスを利用し始めるとより専門的で、正確・詳細な情報を探す傾向にあると考えられる。
時代が情報化社会へと変化を遂げる中、器用にそして柔軟にサービスを自分の中に取り組んでいこうとするシニア層のアクティブ性が感じられるだろう。
次回は、インターネット金融商品の情報収集頻度や具体的な所有する資産の額や、何故インターネットで金融商品を購入しようとするのかを尋ねてみたい。
本調査は、業界の全般的な調査となっております。 あくまでも指標となるものですので、参考データとしてご活用下さい。 業種や取り扱っている商品、またユーザーの属性によっても調査結果は大きく異なると考えられます。 より詳細な業界動向や、ターゲット層に合わせたリサーチにご興味をお持ちの方は、 リサーチアウトソーシングサービスをご活用ください。
サンプル数 :300
調査期間 :2007年07月13日(金)〜2007年07月17日(火)
調査方法 :インターネットリサーチ
調査機関 :ターゲットリサーチ
対象者 :50代・60代の男女
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