米下院議員が著作権侵害取締法案を提出--侵害を「試みた」場合も犯罪に

文:Anne Broache(CNET News.com) 翻訳校正:編集部 2007年07月31日 18時47分
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 Alberto Gonzales司法長官は最近、議員の友人が少ないようだ。それでも、長官は、自分の立法希望リストに入れている著作権侵害に対する劇的な取締法の制定を目指す人物を発見した。

 その人物とは、Steve Chabot下院議員(オハイオ州選出、共和党)。Chabot議員が先週提出した法案は、Gonzales長官が過去数年に提出した異論の多い複数の法案を参考にしたと見られる。Chabot議員の法案には、著作権関連犯罪に対する実刑判決の厳格化や、処罰可能な行為の新カテゴリーの創設などが盛り込まれている。

 Intellectual Property Enhanced Criminal Enforcement Act of 2007(強化版知的財産犯罪取締法2007)と呼ばれる同法案で特に注目すべきは、実際に著作権を侵害した場合のみならず、著作権侵害を「試みた」場合も犯罪となる点だ。そのような著作権侵害を企てる行為、たとえば2人以上の人間と著作権侵害の「陰謀」をたくらんだ場合には、実際に侵害行為を行った場合と同じ刑罰が科される。

 また同法案では、著作権侵害行為に対する懲役期間が、現在規定されている期間の倍に当たる6〜20年に引き上げられている。

 さらに、終身刑が科される場合もある。偽造された製品やサービスを不正に売買し(例えば、ある病院が正規の料金を支払わずに海賊版ソフトウェアを使用していた場合など)、「仮に犯罪者が自らの行為を通じて、故意に、あるいは無謀にも人の死を招いた、あるいは招こうとした」(同法案)場合には終身刑が科される。

 また同法案は、異論の多いデジタルミレニアム著作権法(DMCA)にも新たな罰則を追加している。DMCAは、特定の場合を除き、著作権保護技術を回避する行為を違法と定めている。現在、DMCAの規定に違反すると、10年以下の懲役と100万ドル以下のの罰金を科される。しかし、Chabot議員の法案では、さらに、犯罪者が方法の如何を問わず犯罪行為に使用した財産、または、犯罪行為によって得た利益から直接または間接的に得たものが没収される(この没収規定は、その他の多様な著作権関連犯罪にも適用される)。

 今のところ、Chabot議員には同法案の共同提案者はいない。デジタル著作権反対派の人々は、すでにこの新法案に対し怒りをあらわにしている。例えば、電子フロンティア財団(EFF)は、同法案や過去に行われた同様の取り組みは、無実の人々に対する有罪判決の増加につながる恐れがあると主張してきた。またEFFの活動コーディネーターが最近、ブログの書き込みの中で、「(Chabot議員の法案が)司法省が2006年に提出した法案と同じ運命を辿り、立法化が頓挫する」ことを願っていると述べている。

 この件について、全米レコード協会(RIAA)はコメントを控えたが、全米映画協会(MPAA)の広報担当者はChabot議員の取り組みを称賛し、「法執行は、知的財産権保護全体の中でも極めて重要な部分だ」と付け加えた。

 また、ワシントンに拠点を置くCopyright Allianceと呼ばれる比較的新しい団体も同法案の提出を称賛した。同団体には、多くの企業、組織が加盟しており、その中にはRIAAとMPAAも含まれている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したも のです。海外CNET Networksの記事へ

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