AMDが、前四半期の悲惨な在庫問題の影響から何とか脱出した。だが、まだ完全な状態ではない。
Mercury Researchの報告によると、AMDは在庫問題発生後に第1四半期で失った6ポイントのうち4ポイントを取り返したという。Intelは第2四半期に、デスクトップ、ノートPC、およびサーバの各市場におけるx86チップの合計出荷台数のうち76.3%を占めた。一方のAMDは22.9%だった。Intelのシェアは2007年第1四半期に80%に達したが、これはAMDのサプライチェーンにトラブルが発生したためだった、とMercury Researchの主任アナリストDean McCarron氏は語っている。
AMDによると、第4四半期の不調は、ある顧客(おそらくDellだと思われる)がAMDチップの大量注文を取り消したことによる在庫問題が一因だったとしている。同社は、チャネルパートナー経由でさばけない過剰在庫を突然抱えてしまった。チャネルパートナー各社は既に、AMDがDellに言い寄っているのを見て、同四半期においてIntelと関係を強めていた。
その結果、AMDは第1四半期の製造数調整を余儀なくされたが、今四半期には元の製造規模に戻った、とMcCarron氏は語っている。しかし、この問題が起こる前の第4四半期の状態に戻るにはこれだけでは不十分だった。
通常、第2四半期の出荷台数は第1四半期より減少するが、AMDの製造数が通常の状態に戻り、PCの需要が回復したことで、第1四半期から第2四半期にかけては1990年以来となる大きな成長を遂げることができた、とMcCarron氏は語っている。IntelとAMDの両社は、7月に行った決算発表の電話会議のなかで需要が好調だったことを明かしている。
総出荷台数は、第1四半期比で12.2%増、2006年の第2四半期比で15.2%増だった。Mercury Researchの数字は、IntelとAMDが顧客向けに出荷したチップの数を反映したもので、エンドユーザー向けシステムに搭載されるチップの数は含まれていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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