携帯電話向けのソーシャルネットワーキングサービス(SNS)が盛り上がっている。現在トップを走るのはディー・エヌ・エー(DeNA)が提供する「モバゲータウン」だ。同サイトは2006年2月に開始され、2007年5月の時点で会員数が500万人、1日のページビューは4億を超えている。
そのような中、ウェブドゥジャパンが7月2日にオープンした携帯電話向けSNS「プチゲーフレンズ」がネットで話題を集めている。
このサイトでは、無料のミニゲームなどで遊べるほか、サークルや日記などでユーザー同士がコミュニケーションできる。また会員登録をしたユーザーは、サイト内通貨「プチゴールド」を使って、髪型や目、服装などのパーツを自由に組み合わせ、自分そっくりのアバターを作ることも可能だ。
ここまで聞くと、プチゲーフレンズが話題となっている理由がわかってくるだろう。そのサービス内容が先行する携帯電話向けSNS「モバゲータウン」にそっくりなのである。
とはいえ、SNSに限らずネットのサービス内容は突き詰めていけば最終的に似通っていってしまうのかもしれない。無料ゲームや日記、アバターなどはどのサービスでも提供している。サービス内容がある程度似てくるのはよくあることである。
ところが、だ。サイトの画面を見比べてみると、プチゲーフレンズとモバゲータウンには驚くほどの共通点があることに気づく。むしろ差異を見つける方が難しいのではないか。
サイトオープン当初はさらに酷似していた。レイアウトやデザイン、文言など、共通する部分が非常に多い。例えば両サイトともトップページには「お知らせ&新着情報」でサービスの新機能などを告知し、その下には「遊ぼう」と題してミニゲームなどを配置している。
また、マイページのメニューには自分のプロフィールへのリンクである「マイプロフィール」、コミュニティー機能の「サークル」がある。ちなみにサイト内の仮想通貨の名称は少し異なっている。モバゲータウンが「モバゴールド」であるのに対し、プチゲーフレンズは「プチゴールド」だ。
両サイトの類似性について、ウェブドゥジャパン取締役の櫻井英哉氏に話を聞くと、「結果的に似たということ。当然いろいろなSNSを勉強させていただいて、その結果としてやはりもっとも優れているのはモバゲーさんなのかなと。そこを真摯に勉強させていただいた結果としてあの形になったというのがあります」とした。
両サイトが似ていることはネットでも話題となっているが、これは社内でも認識しているという。
その点について櫻井氏に感想を求めると、「結果的に似ているので特に感想はない」という回答。「まあ似てないのかと言われると、似てないことはないですよね、と思います。」(櫻井氏)
ただ、モバゲータウンが急成長し、ユーザーのみならず業界全体から注目を受けるなかで、そのサイトと似すぎている箇所をあえて変えようとは考えなかったのだろうか。
「たぶんレベルの差だと思うんです。パクリなのかオマージュなのか、とかよく言うじゃないですか。そこの線引きって特にないと思うんですね。あくまでも我々は先ほど申し上げたとおり、真摯に勉強させていただき、すべてにおいて一番いい形と思われるものを選択させていただいた結果として、似た形になっている、かもしれません」(櫻井氏)
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