米Red Herringは7月23日より2日間の日程で、京都市内にて起業家のためのカンファレンス「Red Herring Japan 2007」を開催した。カンファレンスでは、Red Herringが選んだ注目のベンチャー企業のプレゼンテーションやパネルディスカッションが数多く行われた。同社は世界各国にて同様のイベントを開催しているが、日本国内での開催は今回が初となる。
Red Herring 会長 兼 発行人のAlex Vieux氏は、なぜ今日本でこのイベントを開催するかについて、「今、資本や売上の大きなテクノロジ企業が集まっている国は、アメリカ以外に日本しかない」と話す。
また、2006年に上場した中堅のテクノロジ企業の数がアメリカより多かったことや、慶應義塾大学、早稲田大学、東京大学など、テクノロジにフォーカスした研究室を抱えた大学が多いこと、2003年から2005年までの間、日本から生まれた特許の数が世界で一番多かったことなどから「日本にはイノベーションするための土壌が整っている」と述べた。
ただVieux氏は同時に、「日本も変化しなくてはならないことが3つある」という。まずその1つは、英語を話すことだ。フランス人のVieux氏にとっても英語は外国語で、「別に一番好きな言語ではないが」と、英語のスピーチで笑いを取りながらも、「国際的言語なのだから英語はどうしても必要だ」と主張する。
2点目は、グローバライゼーションが進む状況を受け入れることだ。Vieux氏は、世界各国にさまざまな能力を持った人がいるとして、「そうした能力を持った人たちを積極的に受け入れるべき。娘が外国人と結婚したって嘆いてはいけない。インターネットに国境がないのと同じで、世界にも国境線はない」と話す。
3点目は、海外で事業展開することを恐れてはいけないということだ。Vieux氏は、日本のテクノロジ企業のシェアが世界の約10%程度であることを指摘、「世界にはその何倍もの市場がある」と述べた。
カンファレンスの様子や、参加したベンチャー企業の詳細などは、後日お伝えする。
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