2007年のE3ビデオゲームショーで、過去と変わらない点を挙げるとすれば、ソニー、任天堂、Microsoftの3大ゲーム機メーカーが大規模な記者会見を催している点ではないだろうか。
ソニーはここ数年、カリフォルニア州ロサンゼルスのCulver CityスタジオでE3の記者会見を行ってきた。2006年に行われた記者会見では、E3会場のレンタル料は節約できたものの、「PLAYSTATION 3」の価格が599ドルと発表されて不評を買ったことは記憶に新しい。

「PS3 Home」プラットフォームに登場したJack Tretton氏と平井一夫氏
2007年は、PS3の60Gバイト版を499ドルに値下げすることが事前に発表されていたためか、雰囲気は少し明るかった。
ソニーは今回の記者会見において、同社の製品ラインアップに1つだけ欠けていた要素の説明に心を砕いた。PS3専用ゲームだ。PS3にはこれまで、他のシステムには対応しない人気ゲームというものがほとんどなかったが、年末商戦にかけて以下のような専用タイトルが販売される予定だ。
- 「Heavenly Sword」:PS3向けの「God of War」がない現状では、女性が主人公のこのゲームがその代役を務めなくてはならない。PS3用タイトルとして初めてデモが行われたゲームのうちの1つで、以来、期待を集めている。
- 「Killzone 2」:(PS2用だったゲームの)続編。1人称SFシューティングゲーム。続編を切望する声が高かったわけではないが、目を見張るグラフィックスが先行公開され、注目を浴びることとなった。
- 「Gran Turismo 5」:人気の高いドライビングゲームのHD版。デモ版「Gran Turismo 5 Prologue」は、数カ月以内にダウンロード提供される。
- 「Little Big Planet」:ストーリー性はないが、遊んでみた範囲では完全にのめり込む。小さいアバターに扮し、日用の生活品などが大きな障害物として散らばっているコースを駆け抜ける。独自のオブジェクトを作成し、ネット上で友人と交換することも可能。実際にプレーすると、面白さの分かってくるゲームだ。
- 「Metal Gear Solid 4」:メタルギアシリーズの完結版で、次世代機向けの第一弾となっている。予告の一部しか見ることのできず、いつものMGSのスタイルだという情報しか手に入らなかったが、印象的だったことは確かだ。