「Samba」のプロジェクトリーダーらは米国時間7月9日、新バージョンのGNU General Public License 3(GPLv3)の支持を表明した。Sambaは、ネットワークファイル共有やプリントサーバ機能の提供で幅広く利用されているオープンソースのソフトウェア。
Sambaのプロジェクトリーダーの1人Jeremy Allison氏は、「Samba Team内部で検討した結果、Sambaの今後のリリースではGPLv3およびLGPLv3の両ライセンスを採用していくことに決定した。これは、Sambaなどの各種フリーソフトウェアに対する関心を高めるために役立つ重要な変更だと思っている」と語った。
Free Software Foundation(FSF)は6月にGPLv3をリリースし、特許、ほかのライセンスとの互換性、そして民生用ビデオレコーダーといった各種消費者向けデバイスでのGPLソフトウェアの利用などに重要な変化をもたらしている。GPLv3の完成を受け、今後はその普及に注目が移っている。
GPLは無数の小規模オープンソースプロジェクトが採用しているが、Samba、MySQLデータベース、Linuxカーネル、Javaといった大規模プロジェクトもこれを採用している。ただ、Linuxカーネルプロジェクトを指揮するLinus Torvalds氏は、1991年リリースのGPLv2の方を支持している。
Sambaは、3.0.29からバージョン3.2となって登場する次期バージョンでGPLv3に移行する。Sambaでは、「明確にしておくと、Sambaは3.2以降のすべてのバージョンには今後GPLv3を適用し、Sambaの3.0.x以前には今後もGPLv2を適用する」としている。
GPLv2とGPLv3では必ずしもソースコードを混在できないため、オープンソースプロジェクトのライセンス移行作業は複雑になる可能性がある。
Sambaチームによると、セキュリティパッチはGPLv2適用バージョンにも提供し続けるが、新機能はGPLv3バージョンにしか追加しないという。
FSFは既に、ファイルの圧縮解凍に幅広く利用されている「tar」コマンドをはじめ、Gnu's Not Unix(GNU)プロジェクトの多数のエレメントをGPLv3でリリースしている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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