偽ジョブズ、「iPhone」を語る - (page 2)

文:Daniel Terdiman(CNET News.com) 翻訳校正:株式会社アークコミュニケーションズ、瀧野恒子 2007年07月06日 16時01分

――でも、Wozniak氏は人前では英雄ですよ。セグウェイに乗って現れて、人と会って握手したりしてます。あなたは、なぜそういうことをなさらないのですか?

 僕は、ビーガン(卵や乳製品も食べない最も厳格なベジタリアン)以外の人間に対してアレルギーの体質なんだ。じんましんが出る。マジな話、アレルギーの薬を飲んでても、ビーガン以外の人間と一緒に長時間過ごすと、そのあと何日も苦しむことになる。

――えぇと、GoogleのStreet Viewでレポートされていたあの車と家は、本当にあなたの車と家ですか?

 そう。僕のだ。

――それがあんなかたちで全世界にブロードキャストされて、どう思いました?つまり、あれは確かにあなたの車で、どこかの男がアダルトビデオの店に入っていく、あの写真ですよ。あなたに関するStreet Viewは、基本的にあの写真です。

 フランス語で言えば、「No me gusta(気に入らないの意。本当はスペイン語)」だ。

――あの、これはぜひおたずねしたいのですが、昔ご自分で語っておられましたね、LSDのおかげで「Apple II」を思いついたと。iPhoneはどんなドラッグをやって思いついたんですか?

 まぁ、ここ数年は覚醒剤をかなり大量に使ってるけど、それでiPhoneを思いついたかどうかはよくわからない。もしかしたらそうかもしれないけど。

――製品についてリークがあるとパラノイアになるそうですが、それって関係あります?

 まったくその通り。僕は、裏切りには耐えられない。

――つまり、覚醒剤のことです。クスリでハイになってるときは、自分がリークにどう反応すると思いますか?結局のところ、覚醒剤はビーガン用の薬物なんですかね?

 えっと、僕は今でもマリファナを吸ってる。覚醒剤の効き方が、角がとれた感じになるから。でも、そうだね、確かに覚醒剤をやると僕はパラノイアになる。クレイジーなセキュリティ対策を導入したりとかね。信じられないかもしれないけど。

―― 教えてください、どんなセキュリティ対策ですか。

 どれもありふれた対策だ。虹彩スキャナーに、指紋読み取り装置。でも僕らは、2006年、警備班の人数を倍にして、装備も増強した。以前はスタンガンだったが、今は本物の銃を携帯している。それに、世界初の神経系インプラントもたくさん使ってる。最初は、広報担当者の頭に神経系インプラントを埋め込んだ。だから彼らは、iPhoneのバッテリ寿命についての説明を暗唱できるようになった。Joe Nocera(ニューヨークタイムズ紙のライター)が彼らのことを「ロボット」とコラムに書いてたけれど、あれにはむかついた。ロボットじゃない、サイボーグだ。大きな違いがある。

――ここでちょっと話題を変えてもいいでしょうか。映画の「Pirates of Silicon Valley」で、Noah Wylieさんがあなたの役を演じていました。「偽の」Steve Jobs氏が存在することについて、どう思われますか?

 もっと僕に似ていればよかったのに。そうすれば、代わりに彼をイベントに送り出せた。

――Appleの話に戻りますが、あなたが恐怖を通して会社を経営しているという話をよく耳にします。クビにされる恐怖、大声で怒鳴られる恐怖などです。なぜ、それが会社を経営するよい方法だと思っておられるのですか?

 そうだな、もうすぐ出版される僕の書いた本には、恐怖がなぜ有効なのか、かなり長い説明がある。それは企業経営手法の新しい分野を切り開くものだ。でもここでは、これ以上は語らない。ヒントを1つあげよう。映画「戦場にかける橋」を見るといい。あの愚かな怠け者のイギリス人が、どうやって橋を築くことができたと思う?考えてみたまえ。なぜか?恐怖があったからだ。鬼のような日本兵が、イギリス兵を脅した。それでイギリス兵は、自分たちの能力をはるかに上回ることを成し遂げた。Appleの従業員も同じだ。おまけに、僕はそうするのが好きなんだ。楽しいよ。

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