NVIDIAは、Advanced Micro Devices(AMD)の「PowerXpress」ハイブリッドグラフィックステクノロジに対抗するテクノロジを持っているようだ。AMDは2006年12月、同社が今後投入予定のモバイル向けプラットフォーム「Puma」(2008年上半期を予定)でPowerXpressを導入すると発表していた。ノートPCはPowerXpressによって、外部電源に接続されている場合にはディスクリートグラフィックスを使用し、バッテリを使用している場合には統合グラフィックスを使用するという切り替えが可能になる。
The Tech Reportが報じているところによると、NVIDIAは「Hybrid SLI」と呼ばれるこれと同種の、しかし少し異なるデュアルグラフィックスソリューションに取り組んでいるという。バッテリを使用している場合、Hybrid SLIはAMDのPowerXpressと同様、統合グラフィックスのみを使用する。しかし、外部電源に接続されると、ディスクリートグラフィックスと統合グラフィックスの「両方」を使用するようになる。このシステムにおける、統合グラフィックスの潜在的な使用例としては、グラフィックスカードがピクセル処理に使用されている時に、物理計算に使用することが考えられる。
AMDがPowerXpressテクノロジの用途をモバイル市場に絞っているのに対して、NVIDIAはHybrid SLIをノートPCとデスクトップPCの双方に搭載することを目指している。ノートPCにとってのメリットは、電力消費の高いディスクリートグラフィックスを搭載したシステムのバッテリ駆動時間を伸ばすことにある。デスクトップPCにとっては、Hybrid SLIは電気代の節約に役立つだけではなく、3Dゲームを含む、負荷の高いアプリケーションが要求するグラフィックス処理を統合グラフィックスが支援できるようにすることでパフォーマンスを向上させることができる。The Tech Reportによれば、NVIDIAはHybrid SLIを「翌年」にリリースする計画だという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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