Intelはこの数年間、自社のチップを搭載したPCを家庭のリビングルームに浸透させ、PCの新しい使用方法を創出することでPC市場の低調な成長を埋め合わせようとしてきた。この努力は報われず、「Media Center PC」やその後継である「Viiv PC」の販売はかなり好調である一方で、デジタルケーブルや衛星セットトップボックスの代わりにエンターテインメントシステムの中心としてこれらのPCを実際に利用する消費者はほとんどいない。
Intelは米国時間6月25日、2008年にリリース予定の低消費電力の家電機器用チップに「OpenCable」規格を採用することを発表した。これにより、PCやハンドヘルド機器をデジタルケーブルの出力に接続して、ケーブル業界が提供するものを最適な形で視聴することが可能となる。代わりにComcastは、同社のセットトップボックスへ今後2年以内にIntelチップを搭載することを同意した。
これによりIntelは、インターネットビデオという広大な世界に加えて、ケーブルの世界に接続可能な製品を提供することが可能となる。ごく普通のカウチポテト族のためにこれらすべての設定を簡単にしてくれるようなソフトウェアを、開発することが可能になるとすれば、なかなかいいアイデアかもしれない。
IntelもAdvanced Micro Devices(AMD)も、多大な労力を費やしているにもかかわらず、PCをエンターテインメント業界の中心へとは十分に押し出せていない。現在AMDは、「CableCARD」技術をATIから買収した「All-In-Wonder」製品でサポートしているが、同社の「AMD Live!」もPC業界に旋風を巻き起こすまでには至っていない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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