ケータイカメラの手ブレ補正で噂の会社がある。自社開発の技術を武器に携帯端末の市場に食い込み、急激に業績を伸ばしているモルフォだ。
モルフォは、独自の画像処理技術を核とした手ブレ補正の技術開発と、そのライセンス提供が主な事業。連続撮影した複数の画像の手ブレ量を検出し、画像を合成して鮮明な画像を出力する技術を持つ。
デジカメなどに搭載される従来の手ブレ補正技術は、内蔵する加速度センサが手ブレを感知し、補正用のレンズ自体を動かすことで光のずれを修正する。
一方でモルフォの技術では、高速連写で撮影した画像について縦横、前後、回転のブレなどに対応した補正を行う。センサを必要としないため、低コストで簡単に端末に組み込むことができるのが強みだ。
創業1年目に松下電器産業とNECの携帯端末への採用が内定。その後も各社端末メーカーからの採用が決定し、2007年内に同社の技術が搭載された端末が数社から発売されるという。
筆頭株主の東京大学エッジキャピタルの紹介により、大手電機メーカーとパートナーシップを組んだことが大きく伸びるきっかけとなった。大手メーカーと組むことは、ライセンスによる売り上げの確保だけでなく、利用者のニーズを吸収して次の開発につなげるというメリットもある。
2006年度の売上高は7000万円。2007年度は「10倍にはならないと思うが、2006年度に比べて数倍にはなる」という。業績の伸びを見越して事務所を移転。技術者の採用も増やし、2006年5月からの1年間で人数は2倍になった。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」