その昔、ハードディスクにはサイズが1つしかなく、速度も容量も各社製品間にさほど大きな差はなかった。しかし今週、その業界がいかに変化に富んだものへ変わったかをサムスン電子とSeagateが例証した。
サムスン電子は米国時間6月19日、1.8インチの120Gバイトモデル、3.5インチの1テラバイトドライブ、そして従来の回転式プラターに加えてフラッシュメモリも搭載する2.5インチの120Gバイト「ハイブリッド」ドライブの計3種類の新型ハードディスクを発表した。また18日には、過酷な環境に合わせて開発された堅牢な80GバイトモデルをSeagateが発表している。
サムスン電子の新しい「F1 Series」ドライブは、334Gバイトのプラターを3枚使用して1テラバイトの容量を達成した。同製品は、3Gbpsの転送速度を誇るシリアルATA(SATA)インターフェースを採用し、回転数が7200RPM、キャッシュ容量が32Mバイト、価格は約399ドルとなっている。これらはビデオレコーダー、デスクトップPC、および外部ストレージシステム用となっている。
小型モデルとして用意されているのが、120Gバイトの「N2 Series」1.8インチドライブだ。同製品は回転数が4200RPMで、ポータブルミュージックプレーヤー、携帯電話、カメラ、および軽量PC向けとなっている。価格は249ドルでパラレルATAインターフェースを採用する。
これらの中間に位置するのが、299ドルの「MH80 Series」2.5インチハイブリッドモデルだ。同製品は、160Gバイトの通常のハードディスク容量に加え、256Mバイトのフラッシュメモリを搭載している。プラターを回転させないことでドライブの消費電力を抑え、典型的なノートPCで約25分のバッテリ駆動時間を節約できるフラッシュメモリは、ユーザーのニーズに合致する部分が多い。また、これによってコンピュータの起動時間とアプリケーションの読み込みも高速化される。
サムスン電子ではさらに、70ドルの記録型DVDドライブ「SH-S203」も発表した。これはDVD+RとDVD-Rの両フォーマットに対応しており、SATAインターフェースを採用する。もう1つ新しいのが、150ドルのポータブルコンピュータ用スリム型DVDドライブ「SE-T084」だ。こちらはUSBインターフェースを採用して専用ACアダプタを不要にしている。
競合するSeagateは、比較的環境の変化がなく冷却の行き届いたPCのシャシー内部より厳しい環境に対応した80Gバイトの「EE25.2」2.5インチドライブをリリースした。同ドライブは高温および低温、衝撃、振動、多湿、高地といった環境への対応が可能となっている。Seagateによると、同製品は車や航空機への搭載、産業コントロールシステム、閉回路ビデオシステム、そして高耐久PC向けだという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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