mixiの人気の秘密は、ユーザーインターフェースの使いやすさとシステムの安定性にある。これは開発部だけでなく、営業部や企画部を含めた全社的なポリシーに因るそうだ。
「自分自身も入社以来、プログラミングに専念させてもらってきたので、なるべく他のプログラマーにも、そういう環境を提供したいんです。ただ、プログラマーは、集中するとどうしても視野が狭くなりがちなので、そうなったときは、回りの部署やグループから、アドバイスやサポートを受けて、ビジネスとして成立しやすい方向に修正できるよう心がけています」
「ODF」と呼ばれる技術者向けのユニークな制度も存在する。
「新しいアイデアや企画があれば誰でも提案できるのが、我が社の特徴です。まず、『レベルAミーティング』という会議で検討され、承認された場合は、スケジュールやスタッフを調整したのち、プロジェクトがスタートします。また、1週間のうち、1日だけ自分の好きな仕事ができる『ODF(One Day Free)』という制度もあります。現在は金曜日が対象日なのですが、その日は、各自が新しい言語の勉強をしたり、自分の興味があるカンファレンスに足を運んだりしています」
今後、新しいサービスや新しいシステムなどを展開していく予定はあるのだろうか。
「mixiのインデックス数は、グーグルなどの検索エンジンの数百分の1しかありませんが、日記やコミュニティサイトなど膨大なメタデータがあります。そういったデータを、今後より活用していきたいと思います。そのためには、膨大なデータを扱いなれているプログラマーに、我が社に来てもらって、技術的なチャレンジをして欲しい。トラフィックは常に分散しなくてはいけないほどあるので、トラフィックの研究もできます(笑)」
ゆくゆくは「日本人1人に1アカウントを持ってもらいたい」と語るバタラ氏。
すでにネットを超えたコミュニティカルチャーとして日本に定着した感のあるmixiは、今後もより広範にユーザーを広げ、より日常的なものになっていくだろう。
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