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「ネットの世界はオープン性が原則」--脱垂直統合の動画サイト「eyeVio」 - (page 2)

鳴海淳義(編集部)2007年06月12日 16時27分
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垂直統合を捨て、ネットの時代はオープンに

--eyeVioはリビングルームへの進出も視野に入れているそうですが、ネットサービスをテレビで利用する上での課題とは。

 一般論でいうとユーザーインターフェースとか、入力操作とか、やはり操作に関する部分が一つあると思うんです。それからもう一つはプライバシーの問題で、リビングでメール見る人ってあまりいないと思うんですけど、そういうプライベートなコンテンツを楽しむっていう点でテレビは向かないですね。だからテレビで単純にブラウザを見るというよりは、テレビそのものの良さを引き出してあげるインターネットサービスが今後は必要になってくると思うんです。

 テレビで動画を見るという点では、例えばビデオオンデマンド(VOD)だったり、インターネットのストリーミングだったり、そういったサービスって結構いろいろなところから出てますし、今後も増えていくと思うんですけど、その中でプライベートなコンテンツをちゃんとテレビで見る仕組みや、それをシェアする仕組みは私の知る限りではないので、その領域は我々として狙っていきたいなと思ってます。

--リビングにはWiiやApple TVも進出しようとしています。

 WiiとApple TVはちゃんとハードウェアを持っているソリューションなので、単体でそこに割って入るなんてことはあんまり考えてなくて、お客様がWiiとソニーのハードウェアを並べてお使いいただいてもいいと思いますし、AppleTVとソニーのものを使い分けていただいてもいいと思うんですね。

 eyeVioはWiiにも対応していて、まあ実際Wiiで見ていただくと再生できますし、Wiiを使っているお客様も取り込んで使っていただくようにしていきながら、WiiでeyeVioに入ってきたお客様がiPodじゃなくてWalkmanを買おうって言わせられるようなものを作る方が重要です。リビングでインターネットを楽しむ世界をWiiが広げてくれるならば我々はそれを利用するまでです。

 Wiiはもともと眼中にありませんって言ってしまった瞬間にお客さまは拒否反応を示しますから。なんでソニーはクローズドなんだ、と。もちろんクローズドにはクローズドの良さがありますけど、ただインターネットに関していえば、決してプラスに働くことばかりだとは思ってないので、基本的にはお客様に対してはそういった障壁がなく、オープンに楽しんでいただく中で、ソニーの良さを自然に受け入れていただけるような仕組みを作りたいです。

--eyeVioはかなりオープンに作られている印象です。以前のソニーといえば、垂直統合が特徴でしたが。

 やはりインターネットそのものがオープン性を原則として広まっていくものなので、そこに独自のソニーワールドを作って閉じていくという世界はあまりないだろうと思っています。以前はそういう考え方もありましたし、それがその時代にとっては合っていたのかもしれませんけど、やはり今のこの時代を見ると、まずはオープンにユーザーに受け入れられる形を作って、そこでいろいろな方々といろいろな形でコラボレーションして発展していかないとダメだと思うんですね。

 例えばeyeVioがiPodと連携するのも間違っていなくて、すでにマーケットにiPodがたくさんあるっていうのは誰もが認める事実です。それが顧客視点だと思うんです。お客様が何を求めているか、何をしているか、どういう状態にあるか、ちゃんと考えていかないと、ソニーだけの理由で何かをやっていくというのはやはり難しいんじゃないか。

--ハワード・ストリンガー会長兼CEOはeyeVioをソニーのソフトウェア革命の一例と評しているようですが、ネット上のアプリケーションはどういったビジョンを持って開発を進めていますか。

 ソニーのハードウェア、ソニーのデバイスを使われたときに、これはすごいねって言わせるところってハードウェア単体の進化に加えて、やはりネットワークサービスの連携によって作られる新たなユーザーの体験というのがあると思っていて、それを徐々に実現させていきたいです。

 ですから単体でカメラ、テレビ、ビデオなど、それぞれすばらしいものがありますが、それをさらに楽しくしていくような仕掛けをインターネット上でやっていきたい。動画という文脈ではeyeVioの持つポテンシャルをさらにフィジカルな物理的な存在であるハードウェアと連携させることでどんどん強化していって、やがてはそれがエンターテインメントのビジネスともつながればと思っています。

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