この技術には、コンテンツとその見せ方という2つの側面がある。コンテンツ関連の技術は3alityが、コンテンツの見せ方に関連する部分の技術はREAL Dが作り出した。
3alityのCEOであるSteve Schklair氏は、右目と左目のように並置した2台のモーションコントロール対応デジタルカメラからの画像を「完全に整合させ」て3D映画の撮影に使えるようにする3Dツールを同社が開発したと語った。
このアイデアは、Schklair氏によれば、2台のカメラを使って画像を効率的に撮影し、撮影後に画像を操作して対応させるというものである。
この技術では、ショット単位で場面の奥行きを簡単にブレンドすることができる。そのため、1つの場面から別の場面に切り替わっても、昔の3D映画とは違ってローラーコースターに乗っているときのような空間認識の混乱を観客が感じることはない。
「昔のカット単位のやり方だと、各ショットの奥行きが違っていた」と話すSchklair氏は、そうした映画を見ると約15分で目が疲れると付け加えた。「しかし今は、ショットの奥行きを捕らえる新しいツールを使っている。つまり、ショットごとに奥行きをなめらかに変化させて観客の目を映画の最後まで導く。だから観客の目がそれに気づくことさえない」
3alityのシステムで映像を処理したら、REAL Dのシステムがそれを特別にアップグレードされたスクリーンに映写する。この技術を採用する映画館は、増加の一途である。
REAL Dのシステムは、画像を連続的に処理し、1秒間144コマの速さで映写する(従来の2D映画は1秒間に24コマ)。その結果、REAL DのCEOであるMichael Lewis氏によれば、従来のアナログ3D映画よりも快適な映画鑑賞体験が得られる。
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