カリフォルニア大学からスピンオフされたEolas TechnologiesとMicrosoftとの間で争われている特許訴訟で、米特許商標庁(USPTO)は、同訴訟の核心部分であるウェブブラウザ用プラグイン関連特許の再々検討を実施することに合意した。その結果次第では、近日中に再審が行われる可能性もある。
CNET News.comは米国時間6月1日、Microsoftの法律顧問補佐を務めるAndy Culbert氏に対し、電話インタビューを行った。Culbert氏はその中で、特許商標庁が先週、いわゆる抵触審査手続きの実施に合意したことを明らかにした。
抵触審査手続きは、2人の特許権者が同一の主題を対象とした特許を保有していると特許商標庁が判断した場合に実施される。同庁の5人の審査官で構成される審査団が当事者双方から提示された証拠を比較検討する。そして、まず問題の特許が有効か否かを判断し、有効と認められた場合はどちらの当事者が正当な特許権者かを決定する。
Eolasが保有する特許は、ウェブブラウザへの外部アプリケーションのロードを可能にするシステムに関するものだ。ここ数年、Microsoftにとって一般的に不利な判決を下してきた特許商標庁だが、同庁は、Microsoftが行った特許請求の範囲を拡大した既存特許の再発行申請がEolasの保有する特許と同一の主題を対象とし、またその申請がEolasの特許取得よりも前になされたと結論付けた、とCulbert氏は語る。今後、特許商標庁の審査団は、Eolas社長のMichael Doyle氏とMicrosoftの技術者らのどちらが先に問題の技術を発明したかを判断することになる。
Culbert氏は、「(今回の特許商標庁の決定は)われわれにとって大きな前進と考えている」と述べた上で、「われわれは当初から、争点の技術はわれわれが開発したものだと考えていた」と付け加えた。
2003年8月、連邦陪審はMicrosoftに対し、問題の特許を保有するカリフォルニア大学と同特許をライセンスしていたEolasに5億2100万ドル支払うよう命じた。しかし、控訴裁判所は2005年に同判決の一部を破棄し、再審を命じた。その再審は、シカゴの連邦裁判所で7月9日から開始される予定だ。
また、特許商標庁は2005年、別の再審査のプロセスを経て、Eolasの特許について、有効性を認めた。この審査では、Eolasは素材を提出することしか認められなかった。同特許については現在、特許商標庁で別の再審査プロセスも行われている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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