赤を緑にすることは、思ったほど簡単なことではないようだ。
だが、それが実現すれば、ポータブルビデオはこれまでよりもずっと見やすくなるかもしれない。
科学技術者らが発光部品としてプロジェクタへの採用を期待する緑色レーザーは、より一般的な赤色レーザーより明るいが、低い消費電力が要求される環境では比較的採用が難しい。しかし、少なくとも2社の企業が、市販レベル到達に向けて同技術に熱心に改良を重ねている。
携帯端末をプロジェクタ代わりにするのは以前から考えられてきたことだが、これまでいくつもの障害に悩まされていた。プロジェクタを今日の標準的な携帯電話に収めるには、その容量を4〜6立方cm以内に抑える必要がある。いくつかの企業がそれを何とか可能にしているが、新たな問題にも遭遇している。価格だ。メーカー各社はこれらの超小型プロジェクションデバイスの具体的な価格を明かしていないが、今日市販されているプロジェクタのなかで最小のものは、小売価格が1000ドル未満となっている。
カリフォルニア州ロングビーチで先週開催された「Society for Information Display 2007」カンファレンスでは、ガラス/セラミック材専門ベンダーのCorningの幹部が同社の緑色レーザーについて説明を行った。これは、超小型プロジェクタへの採用用途で同社の顧客に販売されている。Corningは、超小型モバイルプロジェクタのメーカーであるMicrovisionが同社の「PicoP」プロジェクタにCorningの緑色レーザーを採用することを発表した。Microvisionによると、同社のプロジェクタは、7mm未満の厚さでワイド画面のDVD品質映像を実現するという。まだ携帯電話やメディアプレーヤーに搭載できるまではいかないが、そこにまた一歩近づいた。
Insight MediaのアナリストであるMatthew Brennesholtz氏は、「重要なのは、緑色レーザーは普及さえすれば素晴らしいものになる、ということだ。レーザーとプロジェクションシステムは切っても切り離せない。今日問題なのは、レーザーがあまりに高価すぎることだ。家庭向け製品に採用するには価格を100分の1に抑えたい」と語っている。
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