ソニーは5月24日、世界で初めて有機薄膜トランジスタ(有機TFT)によるフルカラー有機ELディスプレイの駆動に成功したと発表した。
通常の有機ELディスプレイは、硬いガラス基板の上にシリコン半導体材料を用いたTFTを形成し、その上に有機ELの発光素子を積層させる構造になっている。しかし、今回開発された技術は、プラスチックフィルム上に有機薄膜トランジスタと有機EL素子を集積化するというもの。
これにより、0.3mmと極薄で軽量、しかも曲げることが可能なディスプレイを実現している。実際に作製された有機TFT駆動有機ELディスプレイは画面サイズが対角2.5インチで、世界初のフルカラー表示に対応。ピクセル数は160×120画素、ピクセルサイズは318ナノメートル×318ナノメートル、解像度は80ppiとなっており、曲げた状態でのフルカラー動画表示も行える。
なお、今回の研究成果は5月22日から25日にかけて米国カリフォルニア州ロングビーチで開催されるディスプレイ関連学会「SID(Society for Information Display)2007 International Symposium」に採択、5月25日に発表されるという。
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