MySpace.comに対し、ユーザーとしてサイトに登録されている性犯罪者の氏名を提出するよう求めていた州検事総長らは、連邦法と州法により氏名の提出ができないというMySpaceの主張を受け入れていない。
MySpaceの最高セキュリティ責任者(CSO)Hemanshu Nigam氏は米国時間5月15日夜、報道陣に向けた声明を発表し、同社が提携先のSentinel Tech Holdingによる協力の下、過去12日間に存在した性犯罪者のMySpaceプロフィールすべてを直ちに削除したと述べたうえで、州検事総長らの要求は法律で禁止されているものだと主張した。
Nigam氏は「法律を曲げて犯罪者の情報を提出すること以外については、あらゆる努力をしている。州検事総長の一部が、性犯罪者の氏名を渡すように求めているが、残念ながら、そのような行為は連邦法と州法により禁止されている」と記している。
同氏が言及しているのは「電気通信プライバシー法(Electronic Communications Privacy Act of 1986:ECPA)」である。同氏は「ECPAは、召喚状がない場合、州検事総長らが要求しているような情報の公開を禁止している。しかし、州検事総長らと協力して、情報をしかるべきところに届ける方法を探りたいと考えている」と述べた。
一部の州検事総長は、MySpaceの声明が州ではなく報道陣に向けたものであり、公式回答とは考えられないとしてコメントを差し控えた。一方、ノースカロライナ州検事総長General Roy Cooper氏やコネチカット州検事総長Richard Blumenthal氏のように、MySpaceの理論には問題があるという声明を発表した州検事総長もいる。
Blumenthal氏は16日付けの声明で「MySpaceの連邦プライバシー法に関するあいまいな説明は、協力を拒絶したり、召喚状の必要性を主張したりすることを正当化するには不十分である」と述べ、MySpaceの対応を「不可解で許しがたいもの」とした。「MySpaceが召喚状を求めるなら、召喚状の発行を請求するつもりである」(Blumenthal氏)
Cooper氏の声明にもBlumenthal氏と同様のことが書かれている。「子どもたちの安全と引き替えに、犯罪者たちのプライバシーを保護する選択をするとは、言語道断である。MySpaceに法的措置を講じるためのアクションをとり、子供たちを保護するうえで必要な情報を保護者に提供したい」(Cooper氏)
MySpaceに詳細なコメントを求めたが、回答は得られなかった。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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