米国時間5月14日、デジタル写真家たちの間では、小売業者という立場で専門的なカメラのレビューを提供しても、見ている人に偏りを感じさせずにいられるかという議論が交わされた。
議論のきっかけとなったのは、英米の写真愛好家向けの製品レビューやニュースを専門に扱うウェブサイトDigital Photography Review(Dpreview.com)を、Amazon.comが買収したという発表だった。
Amazonは、以前からユーザーのレビューをサイトに掲載してきた。しかし今回は、拡大しつつある写真愛好家コミュニティーから大きな信頼を得ているプロの評論家によるレビューで評判のサイトを、Eビジネスを展開する小売業者のAmazonが買収するということが物議を醸したようだ。
素人が書いたレビューと専門家が書いたレビューは、それほど違うものなのだろうか?一般のゲーム愛好家が書いたレビューのせいでAmazonがひどく批判されたという話は、これまで聞いたことがない。今回の買収金額は明らかにされていないが、月700万にも達するDpreview.comのユニークビジターから、サイトの公正さを疑問視されるようなことをAmazonがするとは考えにくい。
Amazonの広報担当であるPatty Smith氏は、電子メールにこう書いている。「Dpreview.comについてわれわれが高く評価している点の1つは、偏りのない詳細なレビューを読者に提供しているという事実だ。われわれは、今のDpreview.comの顧客に受け入れられている特徴は変えたくないと思っている」
Digital Photography Reviewの創設者であるPhil Askey氏は、売却が発表された直後、Dpreview.comのメッセージボードに、持ち主企業が変わってもレビューの中身で妥協したりはしない、とユーザーに向けてメッセージを書き込んだ。「今日という日がすべての人にとってよい日であることを、改めて断言したい。われわれが書くレビューや、われわれがレビューで取り上げる製品について、Amazonは何も影響を与えないだろう」とAskey氏は書いている。
それでも、疑念を払拭できないユーザーもいる。ある人は、Askey氏の投稿に対してこんなコメントを書き込んだ。「彼らがこうと決めた瞬間から、レビューの内容を調整する、マーケティングのコンテンツを記事に混ぜる、ユーザーからの批判的なフィードバックを編集で削除するといったことをし始め、金儲けに利用するかもしれない。何をどう決めるか、すべてはAmazon次第だ」
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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