マサチューセッツ工科大(MIT)のMedia Labとカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の研究者が共同で、子ども向けのコンピュータプログラム言語を開発した。
MITは米国時間5月15日、新しいプログラム言語「Scratch」を発表した。Scratchは8歳以上の子どもを対象としたもので、ウェブを使った対話方式の物語、ゲーム、アニメーションを作成し、オンラインで共有できるという。すでに、子供たちは実際にScratchを使って、ホッキョクグマの学校に関する物語や、宇宙空間で戦闘するゲームを作成している。
MITは、ScratchをLEGOブロックと比較しながら、LEGOブロックのようなシンプルさでウェブサイトを構築できるグラフィカルなブロックと述べている(同じMITのグループが、LEGO Mindstormsのロボット作成キットに着想を得た「プログラム可能なブロック」を開発している)。MITによると、DJが音楽を組み合わせてレコードをスクラッチするように、Scratchを利用してグラフィック、写真、音楽、サウンドを組み合わせることができるという。
MIT Media LabでScratch開発チームを統括し、教育研究を専門とするMitchel Resnick教授は声明で、「子供たちはScratchプロジェクトを利用するにつれ、創造的に考え問題を体系的に解決する思考が身に付く。これは、21世紀の社会で成功するのに必要なスキルだ」と述べている。
MIT Media Labは現在、Intel、Microsoft、サムスン電子、Motorola、LEGO Group、One Laptop Per Child(OLPC)などと協力して、Scratchの別バージョンを開発していく予定だ。携帯電話向けのScratchなどが開発される可能性もある。
ScratchはPCとMacで動作し、MITのウェブサイトより無料でダウンロードできる。Scratchプロジェクトは、米科学財団とIntel Foundationの寄付金を受けて設立された。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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