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AMD、デスクトップ向け4コアプロセッサ「Phenom」を公開

文:Tom Krazit(CNET News.com) 翻訳校正:吉武稔夫、福岡洋一2007年05月14日 21時06分
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 Advanced Micro Devices(AMD)は14日、要望の高かったデスクトップ向けクアッドコア(4コア)プロセッサの出荷予定を発表した。新しいブランド名は「Phenom」だ。

 Phenomは4コアの製品とデュアルコアの製品が、2007年中に相次いで出荷される。4コアのものは「Phenom FX」と「Phenom X4」の2タイプがあり、2007年後半に出荷の予定だ。また、同じ設計に基づくデュアルコア製品の「Phenom X2」も2007年末までには出荷を開始する。

 AMDのデスクトップ部門でディレクターを務めるLeslie Sobon氏によると、Phenomというブランド名は今後発売されるハイエンド向け高性能プロセッサの呼称になるという。「Athlon 64 X2」は主力製品であるミッドレンジ向けプロセッサ、また「Sempron」はローエンド向け製品のブランドとしてそのまま残るとのことだ。

 4コアプロセッサの分野では、先行したIntelに差をつけられてしまったAMDだが、Phenomおよびサーバ用4コアプロセッサ「Barcelona」(開発コード名)の背後にある設計思想によって、Intelに追いつくことは可能との見方をしている。Intelはサーバおよびハイエンドデスクトップ用の4コアプロセッサを、2006年に出荷開始した。Intelの製品は、基本的には2基のデュアルコアプロセッサを1つのパッケージにまとめたもので、「マルチチップモジュール」という名称で知られている。

 しかし、AMDは1基のプロセッサに4つのコアを搭載するという設計を選択した。この設計では同一のダイの上で情報をやり取りするため、(Intel製品よりも)高い性能が引き出せるとAMDは考えている。これは、同社のプロセッサ「Opteron」および「Athlon 64」の優位性を決定付けた、統合メモリコントローラや高速インターコネクト技術「HyperTransport」のときと同様の議論だ。チップからいったん外に出て情報をやり取りするよりも、コアを直接接続した方が性能が向上する、というのがAMDの言い分だ。

 これに対しIntel側は、キャッシュメモリとフロントサイドバス(CPUどうしを外部で接続する)の速度と性能を向上させることで、プロセッサの性能が向上するとともに、製造上の問題点も回避できると主張している。AMDの4コアプロセッサがまだ発売されていないため、議論は感覚的な部分が大きいが、今後BarcelonaとPhenomが出荷され、現行のIntel製4コアプロセッサよりも明らかに高い性能を示すことになれば、その差は重要なものとなる。

 もちろん、Intelも手をこまねいているわけではなく、2007年度中に4コアプロセッサの新製品を発売する予定だ。さらに2008年には、AMDの製品と同じく統合メモリコントローラと高速プロセッサ間通信技術である共通システムインターフェース(CSI)を搭載した、新世代プロセッサ「Nehalem」(開発コード名)の投入を計画している。

 しかし、製品の平均販売価格を安定させるためにPhenomとBarcelonaの発売にかけるAMDの熱意は相当なものだ。デュアルコアプロセッサにおいてIntel製品と対抗するために、特にサーバ分野で価格の大幅な引き下げを余儀なくされたAMDは、4コアでもIntelに先を越されて頭を悩ませている。

 順番からいくとBarcelonaが先で、「2007年半ば」の出荷を予定しており、同プロセッサを搭載したシステムは2007年後半から2008年にかけて市場に出回ることになる。Phenomプロセッサの投入は2007年後半になる見通しだ。

 Phenomの出荷と前後して、2006年に発表したハイエンドゲーマー向けプラットフォーム「Quad FX」(開発コード名:「4x4」)を拡張した8コアプラットフォーム「FASN8」(fascinateと発音。AMDによれば、開発コード名であって正式名称ではない)を投入する。FASN8は、高性能を求めてPCを組み立てるゲーマー向けに設計されており、2基の4コアPhenomプロセッサと新しいグラフィックチップ「ATI Radeon HD 2900 XT」を始めとするATMの次世代高性能チップを搭載できる。Intelにも4コアプロセッサに向けた同様の製品を投入する計画がある。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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