「DMX-HD2」はXactiシリーズとして三代目のハイビジョン対応機である。前機種の「DMX-HD1A」と外観はまったくと言ってよいほど変わっていない。ボディ色がシルバーからブラックに変更された程度だ。このハイビジョンシリーズにかかわらず、最近の「Xacti」シリーズはどれも液晶モニターを開き片手でグリップして撮影するスタイルとなっている。実際に「DMX-HD2」を片手で持ち構えてみると、普段横型カメラを持ち慣れた身としては若干の違和感を感じてしまう。しかし暫く撮り続けるうちに程よいグリップポジションを掌が見つけたようで、意外にもシックリと来ていることに気がつく。
カメラの基本操作はすべて親指でできるようになっており、静止画のシャッターボタンは左上のボタン、動画のREC&ストップは右上のボタンを押して撮影する。ズーミングはセンターに配置されたT/Wスライドスイッチを上下に動かして操作する。上にスライドすると望遠側に、下にスライドすると広角側にズーミングされる。このスイッチは小さくスライドすると低速で、大きくスライドすると高速にズーミングすることが可能だ。これにより動画撮影時にズーミングの緩急を付けることができる。ただ、上スライドで望遠(寄り)、下スライドで広角(引き)というのはなかなか慣れない。どうしても「手前にスライドを引く=寄り」という感覚がある。それに動画撮影時では(引き)から(寄り)へとズーミングさせることの方が多いと思うのだが、「Xacti」の片手グリップ状態で親指によりズームスイッチを上方向にスライドさせるとカメラ上部に力を込めるようになってしまい、結果カメラが前倒れするようにブレてしまうことが多い。それに比べると下スライドの場合はよりグリップ力が強まるので、カメラぶれも起こり難い。広角側と望遠側では望遠側の方がより顕著にカメラぶれが目立ってしまうのだから、この点はぜひともメーカーに再考して頂きたい点だ。
操作はとても合理的だが慣れも必要。AF設定、露出補正、メニュー選択など一切をジョイスティックになっている「SETボタン」を上下左右に操作するのだが、親指を折り畳むようにして操作しなければいけないので思うように動かせないことも多い。撮影と再生のモード切り替えはメインスイッチで行うが、撮影モードのまま「SETボタン」を押すことで一時的に再生モードに切り替えることも可能だ。
「DMX-HD2」のカメラ設定や撮影モード設定、シーンセレクトなどはすべて「MENUボタン」を押し液晶モニターに表示させて行う。2.2型液晶と決して大きくはないモニターだが、メニューは簡潔な表示で判りやすい。反応もキビキビしていて好感がもてる。ただジョイスティックになっている「SETボタン」の操作には若干の慣れが必要なようだ。このジョイスティックだが、これ一本でAF設定、露出補正、メニュー選択などを操作することになる。これはボタン類を極力少なくするために多くの役割を「SETボタン」に割り当てている結果だろうが、多すぎる役割は混乱の元となる。せめてAFエリアの切り替えくらいは別ボタンを設けてもいいのではないだろうか。
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