ポケットの中のハイビジョンカメラ--SANYO「Xacti DMX-HD2」 - (page 4)

三洋電機
内容:デジタルカメラが世に出て間もない頃から、三洋電機は「動画デジカメ」という静止画と動画を一台のカメラで撮影する事ができるユニークなデジカメを発売してきた。その「動画デジカメ」一号機である「DVC-V100」に搭載されたCCDは35万画素、動画記録サイズは320x240ピクセル,10fpsという、今からするとオモチャのような画質であった。だがその当時、「動画デジカメ」というコンセプトはとても画期的であり、そのキビキビとした操作感とともに隠れたファンを持つデジカメであったのである。その「動画デジカメ」は着実に進

撮るだけでは終わらせない!楽しみを提案するシステム構成

  • SDHCカードと比較するとDMX-HD2のコンパクトさがより判る。このボディサイズでハイビジョン撮影が可能なのだからスゴイものだ

 「DMX-HD2」で撮影した画像はすべてメモリスロット内のSD/SDHCカードに記録される。HDDやDVDメディアなどの駆動系ドライブがないので、起動から撮影可能になるまでの時間は約1.1秒ととても早い。メディアはムービーを多用するXactiならばやはり高速対応のSDHCカードをおすすめする。今回使用したSanDisk SDHC 4.0Gバイトはクラス2対応で、HDムービーの録画にもストレスなく対応してくれた。4GバイトあればHD-SHQモードでも1時間近く録画できる。SDHCカードも価格的にかなりこなれて来たところなので、Xacti導入時には併せて用意したい。

  • PCとはドッキングステーションからUSBケーブルで接続。同時にACアダプタから電源供給と充電がはじまる。マスストレージ対応なので直接SD/SDHCカード内を見ることも可能

 SDHCカードに記録された画像は、同梱されたドッキングステーションを使用してPCへコピーできる。PCにUSB接続されたドッキングステーションに「DMX-HD2」を置きファイル転送する。同時に接続されたACアダプタから電源が供給され充電される。このドッキングステーションは映像と音声を出力する場合にも使用する。コンポーネントポートからTVモニターのD4/D2端子へ接続するか、USB/AVポートから同梱の専用ケーブルをSビデオ端子もしくはコンポジット端子に接続する。またHDMIポートも採用されており、HDMI端子のあるTVモニターにケーブル一本で映像音声とともに送ることもできるようになった。また同梱されている小型の接続アダプターをドッキングステーションの代わりに「DMX-HD2」に接続することでUSB/AV端子とACアダプタだけを使用することもできる。

 「DMX-HD2」で採用されている動画フォーマットはMPEG-4となり、PCに取り込めば簡単に再生できる。静止画フォーマットはJPEGだけでRAWには対応していない。またこれらPCに取り込んだムービーや静止画を保存管理できるソフトも付属しており、編集したムービーを簡単にDVDに焼くこともできる。撮った画像をそのまま保存するだけでなく、さまざまな形で楽しんでもらいたいという提案を積極的に行っているのだ。

  • ドッキングステーションには多種なポートが用意されている。HDMIにも対応

 

 ほんの数年前まで、ハイビジョンカメラというと業務用の大きくてごつい高価なカメラというイメージがあった。それが昨年の06年辺りから小型な家庭用ビデオカメラとして急速に普及し始めた。これらのハイビジョンビデオカメラは1440x1080pixelのHDVやAVCHD規格のものが主流だ。それに比べると「DMX-HD2」のHD-SHQは1280x720pixelとハイビジョンの解像度としては若干見劣りしてしまうのが現状だ。だがこのポケットに入るほどの小さなカメラで、気楽に高画質なムービーが撮れるということはそれだけで十分に魅力がある。しかもコンパクトカメラとしては十分な画質をもった750万画素のスチルデジカメ付きである。いつでもどこでも気軽に映像スナップ。そんな楽しさを提案し続けてくれるXactiシリーズはいつでも持ち歩きたくなるGoodなDigital Gearだ。

isopyの物欲度 ☆☆☆☆

礒村 浩一 (Isopy)

 1967年福岡県生まれ、千葉県君津市育ち。小学生のときに自分専用のカメラを手にしてから写真の世界に魅せられる。東京写真専門学校(現、東京ビジュアルアーツ)卒業後、広告写真プロダクションにて撮影の基礎を学ぶ。現在はフリーカメラマンとして人物、商品、雑誌、舞台撮影など活動範囲は多岐に渡る。デジカメ専門誌においては撮影と記事を担当。
 ZDNetにおいてもデジカメ新機種のレビューを担当する。さまざまな経験から導かれた撮影心情は、すべての被写体に愛情をもって接すること。どうやら、子どもと動物には好かれるらしい。

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