エクシングにとって、カラオケ機器を使った会員サービスは初の試みだ。これまでは販売店経由でユーザーニーズを拾おうとしていたこともあり、スペック競争に陥っていた。うたスキではユーザーの声が直接届くので、ユーザーがどんなことを求めているかがはっきりとわかるようになったという。
「ユーザーの声に応えていけばいいという点で、今までサービスの改善でこんなに先が見えたことはない」(高木氏)
カラオケ店からの反応も良好だという。「今までの延長線上で開発した機器だと、他社の製品と変わらない。このため、新しい機能が追加されると他社端末に簡単に乗り換えられてしまう」(筧氏)。JOYSOUNDの端末でしか利用できないサービスであれば、顧客店舗の維持にもつながるというわけだ。
うたスキの利用料金は無料。2006年11月にサービスを開始し、登録会員数は現在約37万人という。「ここまでの会員数の伸びは正直に言って予想外だ」(高木氏)
ただし、サービスはまだ始まったばかり。コミュニケーション機能の強化や、エクシングが運営している携帯電話向けのコンテンツ配信サービス「ポケメロJOYSOUND」など、ほかのサービスとの連携は今後の課題だ。また、インターネットサービスとしてよりオープンに提供できるよう、APIの公開なども検討しているという。 「今までのカラオケメーカーの考えだと、1度リリースした製品の機能を変えるのは難しかった。しかし、インターネットサービスであれば、良い変化ならユーザーもついてきてくれる。今後はよりユーザーが盛り上がるようにどんどん変えていきたい」(高木氏)
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