Googleによると、YouTubeは、著作物の所有者が自分の権利を侵害している可能性のあるアップロード済みのビデオクリップを発見できる著作権保護ツールを提供しているという。Googleの答弁書によると、同ツールにより、一度YouTubeから削除されたビデオクリップのコピーのリロードを阻止できるという。
Googleは、著作権者を保護するための「最高のツール」を提供しており、それらのツールの主な目的は、著作権者が(著作権を侵害していると)訴えたYouTubeに投稿されているコンテンツを識別することにある、とKwun氏は語る。ただ、Google自体は、著作権侵害の疑いのあるコンテンツを発見したり、違法コンテンツが(YouTubeに)投稿されるのを阻止したり、予防することはできないという。
「われわれはすでに、(著作権侵害を理由に削除されたコンテンツのデジタル『指紋』を識別する)デジタルハッシュによるブロックシステムを導入済みだ」とKwun氏は語る。さらに、YouTubeは、長さが10分以上の動画のアップロードを阻止しているという。この機能の目的は、テレビ番組、映画、その他の著作物の全編を違法にコピーし、同サイトに投稿する行為を阻止することにあるという。
Kwun氏は、「われわれは、コンテンツの所有者が、YouTubeに投稿されている彼らのコンテンツを発見し、それについての対処法を決定するという一連のプロセスを可能な限り容易化しようとしている」とし、さらに「今後もコンテンツを監視する上で、常に彼らの協力が必要だ」と付け加えた。
Googleの最高経営責任者(CEO)であるEric Schmidt氏は、今春開催されたNational Broadcasters Associationカンファレンスで、「Claim Your Content」と呼ばれるツールの運用を間もなく開始すると発表した。このツールは、著作権で保護されたコンテンツを(YouTubeから)削除できるように、それらのコンテンツを自動識別するという。
Kwun氏は、(YouTubeと)PtoPファイル共有ネットワークのNapsterやGroksterとの比較は妥当ではないと主張する。NapsterとGroksterも著作権侵害訴訟の被告となり、敗訴した。しかし、それらの訴訟では、「NapsterとGroksterはどちらもDMCAのHosting Safe Harbor(ホスティングサービス企業に適用される免責条項)の保護を受けようとしなかった」(Kwun氏)
Viacomが著作権侵害でGoogleを提訴したのは3月中旬のことだ。
Kwun氏によると、7月27日に今後の訴訟の進め方を決める進行協議の開催が予定されており、そこで判事が第1回公判の予定日を決めるという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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