ある調査によると、メディアおよびエンターテインメント業界における最大の脅威は、ユーザーが作成したコンテンツであるとの結果が示されたという。また同調査から、既存の企業らがWeb 2.0によるトレンドへの対応に苦戦していることが明らかとなった。
技術コンサルティング会社Accentureが実施した調査に対し、米国および欧州におけるメディアおよびエンターテインメント業界の上級幹部110人が、アマチュアデジタルビデオ、ポッドキャスト、wiki、ブログをはじめとするユーザー生成コンテンツ(User Generated Contents:UGC)の成長が、映画、広告、音楽、出版、ラジオ、テレビ業界に及ぼす影響について、見解を示した。
ソーシャルメディアの利用は一時的な流行にすぎず、時が経てば消えていくと考える人は、調査に参加した幹部らのうちのわずか3%であったのに対し、3分の2以上の幹部がその利用は現在よりも増加すると思うと答えた。
また、3分の2の人が自分の企業が今後3年間のうちにユーザー生成コンテンツに関連する事業で収益を上げる方法を見い出すだろうと確信しているのに対し、4分の1近くは、どうすればそれが実現できるのか見当もつかないと答えた。
同調査には、業界における著名人であるEMI Music Publishingの最高経営責任者(CEO)であるRoger Faxon氏と、WPP GroupのCEOであるSir Martin Sorrell氏も参加した。
Sorrell氏は声明で、「最もうまく変化を観察、分析し、オンラインおよびオフラインを管理、統合できる者が勝者となるだろう」と述べた。
Faxon氏は、音楽業界では、ユーザー生成コンテンツの発達に対応してビジネスモデルを大きく変更することが求められるだろうと予測した。
同氏は声明で、「つまり、音楽会社の業界における役割は、コンテンツ自体の発信者ではなく、楽曲とそれをサポートする権利関係の処理を提供する調整役のようなものとなるだろう」と述べた。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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