NTTドコモの100%子会社であるドコモ・ドットコムは4月10日、「モバイルゲームに関する調査」の結果を発表した。
調査結果によると、女性ユーザー層が活性化しており、リーチするためのキーワードは「短時間」「簡単」「わかりやすさ」であることが分かった。
利用しているモバイルゲームのジャンルについて、最も回答が多かったのはテトリスなどの「パズル」で65%。次いで、「ロールプレイング(40%)」、麻雀や将棋などの「テーブルゲーム(34%)」が続く。
男女別にみると、男性では「シューティングアクション」や「スポーツアクション」、三国志やダービースタリオンなどの「シミュレーション」の人気も高く、ある程度各ジャンルに分散する傾向がある。一方、女性では「パズル」が約8割と突出して高く、脳トレなど「勉強・学習・クイズ」の人気が高い。
もともと女性ユーザー層ではパズル系の人気が強い傾向があるが、今回の結果から、新たなゲームユーザー層を開拓したニンテンドーDSソフト「脳トレ」や「英語漬け」などが、モバイルゲーム市場においても女性ユーザーの活性化につながっていることが分かった。
モバイルゲームの利用頻度で、最も回答が多かったのは「ほぼ毎日」で36%。「週に4〜5回程度(19%)」と合わせると、有料モバイルゲームユーザーの半数以上が、毎日のようにモバイルゲームを利用していることが分かる。
男女別に見ると、男性に比べて女性の利用頻度が高く、「週4〜5回程度」以上のユーザーが6割近くを占める。女性の場合は、ちょっとした時間で楽しめるパズルなどが中心のため、ゲームへの接触頻度が男性以上に高い傾向にあると思われる。全般的にモバイルゲームはライト感覚で楽しまれており、特に女性ユーザー層でその傾向が強いことが明らかとなった。
モバイルゲームを最も利用するシーンのトップは、「交通機関での移動中」で41%。主に、移動中の暇つぶしとして利用されていることが分かる。しかし、男女別に見ると傾向は大きく異なり、男性では「移動中」が46%で他を圧倒しているのに対し、女性では「移動中(36%)」と「自宅でくつろいでいる時(32%)」との差がわずかしかない。
さらに「寝る前(17%)」の利用も含めると、女性では自宅で利用するケースが半数近くを占めている。このような結果から、今後は女性ユーザー層でも、じっくりと遊ぶゲームの需要が掘り起こせる可能性があると考えられる。
モバイルゲームタイトル選択時に重視する情報で、最も回答が多かったのは「ゲームのジャンル」で70%。次いで「ゲームのタイトル名(42%)」、「実際のゲーム画面サンプル(39%)」が続く。
男女別に見ると、男性に比べて女性では「ゲーム内容の説明(43%)」、「実際のゲーム画面サンプル(41%)」、「操作方法(27%)」などが高く、プレイする前にゲーム内容を念入りにチェックしている傾向がうかがえる。このことから、女性をターゲットとしたゲームでは、サイトで遊び方などをわかりやすく、丁寧に説明することが重要と考えられる。
今後の有料モバイルゲームサイト利用意向では、「積極的に利用したい」と「どちらかといえば利用したい」の合計ユーザーが56%となった。。逆に「利用したいと思わない」ユーザーは1割程度で、継続利用を考えているユーザーが多数を占める。男女別では、今後の利用意向についても、女性が57%、男性が54%と、わずかに女性ユーザーが上回る結果となっている。
今回の調査結果から、今後は女性ユーザー層に向けてのアプローチがますます重要となると思われる。活性化する女性層にリーチするためには、短時間で感覚的に遊べるようなライトなゲームを提供するだけでなく、サイトで遊び方をわかりやすく訴求するなど、実際に遊ぶまでのハードルを下げてあげることが重要といえる。
調査は、iモードで「ゲームジャンル」の有料サイトを利用している全国16歳以上のユーザーを対象として行われた。調査期間は2006年12月20日〜27日。有効回答数は、PCおよび携帯電話のウェブサイトを併用しているユーザー600人と、携帯電話のウェブサイトを主に利用しているユーザー300人の計900人。
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