Microsoftは、携帯端末向けウェブブラウジング技術である「Deepfish」のプレビュー版を公開した。このソフトウェアは、PC向けフルブラウザの使用感を再現することを目指している。
Deepfishは、MicrosoftのOS「Windows Mobile」に対応したスマートフォン向けアプリケーションで、ダウンロードして利用することができる。同製品は米国時間3月28日、カリフォルニア州サンディエゴで開催のEmerging Technology Conference(ETech)で発表された。Deepfishは、携帯端末向けに一般的に実装される機能が限定的なウェブアプリケーションではなく、デスクトップPCやノートPC向けのブラウザと同じようにサイトを表示することができる。
Deepfishでウェブサイトを訪問すると、まずページ全体のサムネールが表示される。そのため、最初は閲覧しづらいが、Deepfishは、ページの選択部分を拡大するWindows Mobileの「ズームボックス」機能でこれに対処する。
Microsoft Labsのブログでは、「携帯端末でリッチなレイアウトとドキュメントの形式を完全に維持しながら、小さい画面でも効果的に閲覧できる新しい方法を提供する」ことがDeepfishの目標だと書かれている。
標準のモバイルウェブブラウジングに代わる技術は、よりコンピュータに近い使い勝手を望む携帯電話ユーザーの間で大きな話題となっている。少なくとも今のところは、企業各社ともズームイン機能でこれを解決しようとしている模様だ。
なかでも最も有名だと思われる例が、タッチスクリーン式のズーム機能を搭載するAppleの「iPhone」だろう。一方、ZenZuiという新興企業では、Microsoft Labsの開発した技術を使い、モバイルブラウジング用にズーム可能な新しいユーザーインターフェースを採用している。
Deepfishはすでに、限定的なプライベートベータ版がMicrosoft Live Labsからダウンロード可能になっている。Microsoftでは、これをプロトタイプと見なしており、完全版や一般公開版の提供計画は一切発表していない。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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