一樂 インタビュー調査から浮かび上がってきた意見をもとに、2カ月ほどかけてまた新しいデザイン案をつくっていったんです。
高橋 そのデザイン案をもとに再び調査をして、ふるいにかけていきました。そして、どの人にも嫌われないデザインであること、主張しすぎず周囲のインテリアに自然に調和することなどを重視して、花器をモチーフにしたものをチョイスしたんです。
高橋 使っている素材自体はプラスチックなんですが、表面処理をマットなものにして質感をつけています。また、スピーカー部分のデザイン特徴でもあるフチの形状なのですが、陶器らしい雰囲気を出すために、厚みやRなどの細かな調整を何度も行いました。
一樂 光沢感のある白は比較的よく見かけると思いますが、このようなつや消しの白は、AV機器ではあまり見ないですよね。その意味でも個性的なデザインになったのでは、と思っています。
高橋 全体にやさしいフォルムになるように、アールのつけ方にはこだわっています。上から見ていただくとよく分かると思うんですが、スピーカーLの方は、ふつうの楕円形ではないんです。複数のRが滑らかにつながるように注力しました。また、金型を使うと合わせ面の跡がどうしても残ってしまうのですが、それも目立たないところにくるように工夫しています。もっとも、デザイン的に非常に自由度の高い製品だったので、苦労というよりは楽しみの方が大きかったですね。
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