Adobe Systemsは米国時間3月27日、「Creative Suite 3」(CS3)を発表した。このソフトウェアは、ウェブデザインとコンテンツ作成をスムーズに結合するツールとして設計されており、AdobeがライバルのMacromediaを買収した結果を披露した。
CS3は印刷デザイナー、マルチメディアエディター、ウェブデザイナーをターゲットとしたソフトウェアで、Adobeでは開発に2年を費やしてきた。6エディションで展開する予定だが、ユーザーは、「Photoshop」「Illustrator」「Flash」など個々のアプリケーションを購入することもできる。
販売価格は、「Design Standard」が1199ドル、「Design Premium」が1799ドル。「Web Standard」が999ドル、「Web Premium」が1599ドル。「Production Premium」は1699ドル、最上位となる「Master Collection」は2499ドルという。
Adobeのクリエーティブソリューション事業部シニアバイスプレジデント、John Loiacono氏によると、4月にDesignおよびWebの合計4エディションを出荷開始し、Production PremiumとMaster Collectionの2つのエディションは、今年の夏の出荷を予定しているという。
CS3では、特定のタスクやワークフローを想定して個々の製品を統合した、とLoiacono氏は言う。
たとえば、最新版ではフォトグラファーとウェブデザイナーが容易にコラボレーションできるよう、Adobeのウェブ開発ツールである「Dreamweaver」で画像を閲覧および修正することができる。また、画像編集ソフトウェア「Photoshop」で画像をやり取りし、変更を加えることも可能という。
そのほか、修正したビデオクリップを映像編集ソフト「After Effects」で再レンダリングする代わりに、「Premiere Pro」で直接変更を加えることができるという。
「これまでのCreative Suiteとの違いは、CS3ではユーザーインターフェース周りを強化し、統一化した点だ。すべてが結合的に見え、そして結合的に機能するようにした」とLoiacono氏は言う。
CS3はこれらユーザーインターフェースの強化だけではなく、音声編集、モバイルコンテンツ作成などの新しいツールも特徴となる。
音声編集では、これまでの「Audition」に代わる機能として、主に映像編集者向け機能として開発された音声編集プログラムの「Soundbooth」が搭載された。モバイルでは「Adobe Device Central」を搭載、デザイナーはこの機能を使い、動画やイラストなどのコンテンツがさまざまな携帯端末上でどのように表示されるのかを確認できるという。
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