Wikipediaの新しいライバルが米国時間3月25日、パブリックベータを開始した。
Citizendiumは一般的な知識に関する「市民による概説書」を自称している。誰でも情報を登録できる点で、Wikipediaとよく似ている。ただし、ユーザーには実名による登録が求められ、編集委員会が記事を管理する。
Wikiを利用した百科辞典であるCitizendiumは、Wikipediaの共同設立者Larry Sanger氏が立ち上げたという。
メインページの記述によるとCitizendiumは、記事に「専門家による緩やかな監修」を加えることでWiki方式の問題点を改善することを目指している。
現時点で1100の記事が掲載されており、Wikipediaから転載された記事もある。Citizendiumのボランティアと編集者は、Wikipediaから転載する記事の「洗い直し」と、記事の状態を反映するテンプレートの整備を進めている。
Citizendiumのテストを2006年11月に立ち上げたSanger氏によると、現在までに約820人の執筆者と186人の編集委員が集まったという。執筆者が記事を執筆もしくは編集する。編集者は採用する記事のバーションや、特定の専門分野における学問的なバックグラウンドの必要性を判断する。
フルネームを登録した人は誰でも、自由に参加できる。しかし、行った作業は巡視員に管理される。「CZ巡視員」はボランティアで、学士の学位と「25歳以上であること」が求められる。巡視員(Sanger氏もその1人である)には、不適切な参加者を排除する権限がある。
Citizendiumの編集者と巡視員による検査が終わった記事には「CZ Live」という表示がつく。
このような仕組みで投稿される記事を管理し、Wikipediaに蔓延している問題の一部を回避するのである。
Wikipediaには、自由な形式であることから、事実と異なる記事が掲載される問題に加え、誹謗中傷や荒し行為といった問題を経験している。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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