基本的にプレーヤーは、SPOREによって進化を玩具バージョンで体験できるのだと、同氏は論じた。
Wright氏のこの日の基調講演は、「どんなときも一番のお気に入りのロボットの1つ」だという「ハッブル宇宙望遠鏡」から撮影された写真を披露することから始まった。
それからおよそ30分間、Wright氏は聴衆に向かって、インタラクティブな(すなわち、ビデオゲームの)ストーリーテリングの哲学を論じ、それが映画の哲学とどう異なるかについて矢継ぎ早に語った。
Wright氏は、自分にとってストーリーを展開していくうえで最も重要な要素は共感であり、それこそ映画が巧みに築きあげているものだと語った。
だがさらに、ビデオゲームは映画にはできない方法で、自尊心や罪の意識を伝えることができると、Wright氏は続ける。
「(ビデオゲームの)『Black and White』をプレーして、どんな気持ちになるかを実感したくて自分のキャラクターを叩きのめしたことがある。映画を見ていて罪悪感を抱いたことなど一度もない」と、Wright氏は言う。
大事なのは、ゲームではより主体的に動かざるを得なくなる点だと述べて、Wright氏は「画面上で展開していることは、自分が引き起こしているのだ」と語った。
それでもなお、どんな種類であっても物語というものは、それを見たり読んだりしている人々に「可能性の宇宙」を開くことができるのだともWright氏は言う。
その例としてWright氏は、映画「レイダース/失われたアーク(聖櫃)」の中の、考古学者インディ・ジョーンズが転がる巨石から走って逃げる有名な場面をあげた。
「もし彼が転んだり、穴に落ちたりしたらどうなるだろう?」とWright氏は問いかける。われわれは、「映画の中では起きていない、こうしたちょっとした可能性を想像している」
さらに、インタラクティブなストーリーの作り手が苦心していることは、おそらく、できるだけ豊かで多様な感情を経験できるようプレーヤーを導く形でイベントの因果連鎖を提供することだと、Wright氏は示唆している。
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