検索ランキングに差別行為があったとしてGoogleが訴えられた裁判で、連邦裁判所が子育て情報サイトに対し、Googleの裁判費用を一部負担するよう命令した。
サンノゼにある連邦地方裁判所のJeremy Fogel判事は米国時間3月16日付けの判決文で、子育て情報を中心にディレクトリおよび検索エンジンを提供するKinderStartの3件の申し立てのうち2件についてGoogle支持を表明し、申し立て内容が「軽率」であるとの理由からKinderStartに罰金を科した。同裁判所は、Googleの費用計算報告を受けた後に金額を判断する予定。
KinderStartは約1年前、Googleの検索インデックスでランキングが「0(ゼロ)」に低下したことを受けて同社の提訴に踏み切った。そして、Googleは検索業界における独占的立場を維持する目的から検索結果をゆがめて競争を阻害したり、追加手数料を支払った顧客に良い場所を確保したり、宗教や政治的なサイトを差別した、と主張した。
Fogel判事は、Googleが検索結果をゆがめたかどうか、良い表示場所を報酬によって決めたかどうかの問題について、「これらには事実に基づく根拠がなく、(KinderStartのGregory)Yu弁護士も訴訟提起前に適切な調査の実施を怠った」ため、KinderStartの申し立ては制裁の正当な理由につながると判断した。
Fogel判事は一方の宗教や政治的な差別の容疑について、KinderStartは自らのサイトがそのような扱いを受けたことを一切証言しなかったとし、「Yu氏は専門家として、適切な補強証拠がない場合はこのような申し立てを控える責任がある」と付け加えた。
Fogel判事は、KinderStartの申し立てを昨夏に一度却下しているが、訴状を修正して秋に新たに口頭弁論を行うことを同社に認めていた。
Googleのシニア法律顧問Hilary Ware氏は、最新の判決を高く評価した。同氏は声明のなかで、「裁判所は検索エンジンのランキングに関する申し立てを一貫して却下しているため、このような主張は不当であると常に感じていた」と述べた。
Yu氏は今回の判決やKinderStartの次の動きに関してコメントを控えているが、「現時点ではすべての選択肢を評価しているところだ」と述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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