Googleは米国時間3月20日、消費者が、実際に購入したり、ニュースレターに登録したりなど、あらかじめ決められた何らかの行動を起こした場合のみ広告主への支払いが生じるという新しい広告プログラムの限定テストを開始すると発表した。この「Pay-Per-Action(PPA)」方式の広告プログラムのテストは、サイトを閲覧したユーザーが広告をクリックし、広告主のサイトを表示した場合に広告主への支払いが生じるクリック課金広告をさらに進化させたものである。
今回の新しいプログラムは、広告を何度もクリックすることにより収入を得る人々や、自動ソフトウェアプログラムによる詐欺行為のクリックをなくすことを目的とする。
ブロガーらは、この動きにより、ウェブサイトの運営者や広告主で構成されるネットワークを管理するアフィリエートネットワークの体制が崩れるのではないかと予測している。また消費者に何とか行動を起こさせようとするために事件が生じる恐れがあるのではないかと考える者もいる。
ブログ界の反応は次のとおりである:
「この新サービスの提供が拡大されるにつれ、大規模なアフィリエートネットワークから多くのウェブサイト運営者が脱落していくと思う。Commission Junctionの親会社であるValueClickの株価が今日どうなっているかが、それを示すよい例である。しかもPPA広告への移行は少し前から噂されていたため、市場では既にこの新サービス提供のニュースが知られていたのにこの結果なのだ」 --TechCrunch
「Commission JunctionやLinkShareなどのアフィリエートマーケティングネットワークにとっては深刻な危機であると思う。Googleは大きな野望を抱いてこのアフィリエートマーケティング市場に参入してきたばかりであるから、喊声(かんせい)を発して戦場に突入し、その勢いで既存のアフィリエートネットワークよりもうまくアフィリエートマーケティングを実現してしまうだろう」 --Marketing Pilgrim
「クリック課金広告のモデルの下では、スパマーらは、ユーザーらが誤って広告をクリックしてしまうようないんちきなページを作成していた。しかしCPA(Cost Per ActionまたはCost Per Acquisition)広告のモデルの下では広告をクリックするだけではだめだ。今度はユーザーにクリックさせるだけでなく、それ以上の行動を起こさせように『操作』しなければならない。ここで私がいう『操作』とは、ユーザーに必要でもないものを登録や購入するように仕向けるため、ウェブ全体をジャンクメールの巨大な山に変えることを意味する」 --Publishing 2.0
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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