Biofuels Powerは米国時間3月5日、バイオディーゼル燃料のみを使い最大5メガWの発電能力を有する発電所を稼働開始した。同社は今後、その2倍の電力を供給できる発電所の建設も計画している。
テキサス州オークリッジノースにあるこの発電所では、3基のディーゼル発電機を稼動している。燃料はすべて植物や動物の油脂で、これらは農業の副産物であり商業的価値は低い。他の一部の発電所でもバイオディーゼル燃料を購入しているが、通常のディーゼル燃料と混合して使うため、バイオディーゼル燃料の消費量は限られる。
Biofuels Powerは、バイオディーゼル燃料だけで発電することで、代替エネルギー利用の見本になり得ると述べている。すでに第2の発電所の計画も進んでおり、10メガW以上の発電能力を見込んでいるという。10メガWの発電能力ならば、約3000世帯に電力を供給することが可能だ。
バイオディーゼル燃料は、通常のディーゼル燃料に代わる自動車用の燃料として論じられることが多いが、その原料に由来する特徴から、発電用の燃料により適している。動物性油脂を原料とするものは低温で固まりやすく、ある程度は保温しておく必要があるためだ。
ミネソタ州立大学名誉教授のVernon Eidman氏は最近の取材に答え、「低温下での流動性を改善する低コストの添加剤を開発できなければ、バイオディーゼル燃料は(自動車用)燃料としての利用に適さない。したがって、たとえば暖房用の燃料など、燃料供給系統を華氏60度(摂氏約15度)以上に保てる環境での利用が主となるかもしれない」と記した。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス